今回はボードゲーム「Magaizne」のゲーム内容を紹介していきます。
「Magazine」は、雑誌編集長となって魅力的な雑誌を発行して名声を高めていく、ワーカープレイスメント&セットコレクションのボードゲームです。
エッセンシュピール2025で発売されたばかりの新作ボードゲームで、ゲームマーケット2025秋で「Mandoo Games」さんより発売予定となっています。
「Magaizne」がどういうボードゲームなのか、ルール紹介とレビューになります。
Magazine 基本情報

| デザイン | Andrea Martini, Lorenzo Martini, Alessandro Zappi |
|---|---|
| プレイ時間 | 30~60分 |
| プレイ人数 | 2~4人 |
| 対象年齢 | 14歳以上 |
| 版元 | Mandoo Games |
| 発売日 | ・2025年10月 ・ゲムマ2025秋 両日エリア46(日本語訳取説付き) |
| 希望小売価格 | 5,000円(税込) |
| 関連サイト | >> BGG「Magazine」紹介ページ >> ゲームマーケット紹介ページ |
あなたは新興の雑誌社の編集長となり、世間の注目を集めるような話題を探しに出かけます。
最先端の都市とそこで暮らす人物たちから、芸術や自然、歴史的知識の驚異に至るまで。興味深く重要な取材ネタを収集し、影響力ある記事に仕上げてください。
こうして完成した記事をテーマに合った雑誌に掲載・発刊し、業界での名声を高めていくのです。
より豊かなコンテンツをテーマにぴったり合った雑誌に盛り込むほど、あなたの認知度は上がっていきます。
2年にわたる出版競争が終わった時、最も高い認知度点数を獲得したプレイヤーが、報道業界で最も期待される編集長として脚光を浴びることになるでしょう。
>> BGG「Magazine」紹介ページ
Magazine ルール概要
「Magazine」のルール概要を説明します。
簡単なワーカープレイスメントにセットコレクションのボードゲームになっています。
ラウンドの流れ
ゲームは全6ラウンドです。
ラウンドは春夏秋冬の四季になっていて、「春・夏」→「秋・冬」→「春」→「夏」→「秋」→「冬」、で合計6ラウンドです。
▼1ラウンド目は「春・夏」です。

▼2ラウンド目は「秋・冬」です。

▼6ラウンド目の冬でゲーム終了です。

全6ラウンドプレイして、最も勝利点(名声)が多いプレイヤーの勝ちです。
ゲーム開始時の資源

このゲームの資源は「お金」です。
各プレイヤー「20金」持った状態でゲームを開始します。
お金はプレイ順番に応じて傾斜配分があります。

また、各プレイヤーは各ラウンドでアクショントークンを2つ持ちます。
このアクショントークン2つを使って、簡単なワーカープレイスメントを行います。
毎ターンアクションを1つ選択
各プレイヤーは手番時にアクションを1つ選択して実行します。
- トピックタイルの購入(記事ネタを取材して得る)
- 雑誌カードの獲得(雑誌を1冊発行する)
- 広告契約する
- パス
アクション①:トピックタイルの購入(記事ネタを取材して得る)

トピックタイルを1つ選んで購入することが出来ます。
ラウンド開始時に、場にトピックタイルが一定数置かれます。置かれる数はプレイ人数に依って異なります。
トピックタイルは、雑誌の元になる記事ネタの扱いです。雑誌を発行する前に記事のネタを集める行動に相当します。
トピックタイルの見方

トピックタイルの中央は、トピックのジャンルです。「自然(緑)」「人物(黄)」「芸術(赤)」「都市(紫)」「知識(青)」の5つのジャンルが登場します。
トピックタイルの右下は、獲得に必要な費用です。お金を支払うことでこのトピックカードを獲得出来ます。
トピックタイルの左下は、トピックの希少性です。希少性が高いほど値段は高いですが、最終的に大きい勝利点をもたらします。
トピックタイルの上は、トピックが話題になる「季節」です。該当の季節になるとトピックタイルが表になり、効果をもたらすようになります。
トピックタイルと季節の関係

例えば、今の季節が「春・夏(第一ラウンド)」の場合は、

例えば、これら3つのトピックタイルを持っていた場合、今の季節に一致するタイルが表になります。

トピックタイルが表になることで、以降「雑誌発行時」に恩恵をもたらすようになります。
トピックタイルは裏のままでも恩恵はありますが、雑誌カードから恩恵を受けるためには表にする必要があります。
アクション②:雑誌カードの獲得(雑誌を1冊発行する)

毎ラウンド開始時にプレイ人数に応じて一定数の雑誌カードが並びます。
雑誌カードの上にアクショントークンを置くことで、この雑誌を発刊して効果を得ることが出来ます。

「雑誌カード」の下部には、2種類のアクションマスがあります。
所謂ワーカープレイスメントで、このカードの上にアクションコマを置くことで、効果を発動することが出来ます。
「雑誌カード」は必ず2つの効果を持っており、上部が「即時効果」で、下部が「ラウンド終了時の永続効果」です。
上のアクションと下のアクションはそれぞれ先着1名しか使用することが出来ません。

例えば、上記の画像で上部にアクションコマを置いた場合は、即時効果で「5金」を獲得します。
効果はそれでおしまいです。
一発の効果は高めですが、長い目で見るとそれなりの効果になります。

例えば、上記画像で下部にアクションコマを置いた場合は、ラウンド終了時永続効果で「1金+1勝利点」が得られます。
即効性は薄いですが、長い目で見ると大きな利益をもたらしてくれる効果が多いです。

永続効果の方にアクションコマを配置したプレイヤーは、ラウンド終了時にそのカードを自分の手元に持ってくることが出来ます。
そのラウンド含めて以降のラウンド終了時に、カード記載の下部の効果を得ることが出来ます。即時効果よりは即効性は無いですが、長い目で見ると大きなリターンとなる効果が多いです。

このように手元に置いたすべての雑誌カードは、ラウンド終了時に多くのお金や勝利点をもたらすようになります。
雑誌カードの効果には「特定のジャンルのトピックタイルの数」を参照するものが多いです。

例えば、上記の場合は、表向きになった「芸術」か「建物」トピックタイル1個に付き「1勝利点」です。
「建物」トピックタイルを2つ持っているため2勝利点になります。建物トピックタイルを早めに集めると、毎ラウンド大きな勝利点をもたらしてくれるわけです。
この「雑誌カード」の効果を高めるためにも「トピックタイル」の選択と、季節を合わせてそれを表にするのが重要になります。
雑誌カード上限の増やし方
雑誌カードは永続効果をもたらしてくれて重要なカードですが、初期状態では雑誌カードは3枚しか手元に置けません。

5種類のトピックタイルを1つずつ保持することで、雑誌カードを追加で1枚多く持つことが出来るようになります。

5種類のトピックタイルを揃えると1セットに付き「鍵マーク」タイルを1枚獲得出来ます。鍵マークタイルが目印となり、4枚目の雑誌カードを得られるようになります。
5種類のトピックタイルを2セットずつ揃えると、鍵マークタイルは合計2つ得られて、雑誌カードは5枚保持できるようになります。
アクション③:広告契約する

広告のアクションスペースにアクションコマを1つ置くことで「2金得る」ことが出来ます。
何人でも入れるフリースペースです。
即時効果で5金得られる雑誌カードもあるわけで、基本的にアクションコマは他に使った方が効果が大きいことが多いですが、どうしてもお金が欲しい場合には必要なアクションになります。
アクション④:パス
アクションの4つ目はパスです。
パスを選択したプレイヤーはそのラウンドは何もできなくなります。
ハードパスとなり、全プレイヤーがパスしたら1ラウンド終了です。
各ラウンドの手番順の決定
各ラウンドの開始時に手番順を決めます。
ワーカープレイスメントなので、手番順がそれなりに重要なゲームです。
ラウンドマーカーを持っているプレイヤーから時計回りで、「行動順マス」にコマを置いていきます。
(ラウンドマーカーを持つプレイヤーは、毎ラウンド時計回りに移動します)

「行動順マス」の数字が低い方に置いたプレイヤーが行動順が早くなります。
一方で数字が高い方が行動順が遅くなるのですが、その代わりボーナスが得られます。
- 1:ボーナス無し
- 2:2勝利点得る
- 3:3金得る
- 4:「追加アクションマーカー」を得る
- 5:ホットトピックタイルを得る

4の数字を選択した時に得られる「追加アクションマーカー」は、3つ目のアクションマーカーとして使用可能になります。
ワカプレあるあるですが、アクション数が多い方が当然有利なので、強めの効果になっています。

5の数字を選択して得られる「ホットトピックタイル」は一番強力なボーナスです。
そのラウンドに限り5つのトピックジャンルの内、1つのトピックタイルとして扱うことができるようになります。

上記で、もしホットトピックタイルを「建物」として使用すれば、「建物(紫)」2つではなく「建物(紫)」3つ扱いとなり「3勝利点」、となります。
雑誌カードが1枚だと効果は薄いですが、これが複数の雑誌カードで同じジャンルを参照できる場合に、非常に強力なボーナスをもたらしてくれます。
勝利点の計算
勝利点の獲得方法は3パターンあります。
- 雑誌カードからの勝利点
- トピックタイルからの勝利点
- お金からの勝利点
雑誌カードからの勝利点
雑誌カードからの勝利点は、雑誌カード上にワーカーを置いて得られる勝利点で、ラウンド中に得られます。
ゲーム中に得られる得点の半分以上がここからの得点になると思います。
トピックタイルからの勝利点
トピックタイルからの勝利点は、トピックタイルの獲得数に応じてゲーム終了時に得られる勝利点です。
トピックタイルが裏向きでもボーナスは得られます。

トピックタイルは、同じ★のトピックタイルを沢山集めることで勝利点が増えていきます。
★3のトピックタイルをを7個集めると、何と35勝利点にもなります。
ちなみに★が付いていないトピックタイルは、値段は安いのですが1勝利点にもなりません。
お金からの勝利点
また、お金は5金で1勝利点となります。
勝利点トラック
▼勝利点トラック。ゲーム開始時は12点からスタートです。

▼得点トラックは1周29点のため、2周目以降の30点/60点/90点/120点超えがわかるように。

ゲーム終了時に最も多くの勝利点を稼いだプレイヤーが勝ちます。
お疲れ様でした。
Magazine レビュー
「Magazine」のレビューになります。
凄いワクワクさせてくれる作品です。
サクッと遊びやすい中量級ボードゲーム

「Magazine」は、一見すると遊ぶのが難しい重量級なのでは?と思わなくもないのですが、見た目に依らず非常に遊びやすい中量級作品になっています。
全6ラウンドもありますが1ラウンドのゲームはサクサク進むため、プレイ時間は60分もかからない位サクッと遊べて、お手軽に楽しめます。
ルールもシンプルなので大人は勿論子供でも遊べる作品になっていると思います。
セットコレクション&ワーカープレイスメントの面白さ
ゲームシステムの根幹は「ワーカープレイスメント」と「セットコレクション」です。
ワーカープレイスメントと言ってもアグリコラのような重さはなく、アクション数は2つしかなく選択肢も多くはないので、軽いワーカープレイスメントになっています。
セットコレクション要素として、狙ったトピックタイルを集めていくことで、収入や勝利点を増やしやすくなります。
後半になるにつれて増える収入で「拡大再生産」チックな気持ちよさもあり、見た目以上に軽くて取っつきやすく楽しめるボードゲームです。
トピックタイルの悩ましさ

アクションの1つである、トピックタイルの選択が非常に悩ましくなっています。
トピックタイルは、ラウンド開始時に袋から一定枚数引くため、場に出るタイルはランダムです。
更にタイル毎に必要な資金も、表になるタイミングも合うかわからないため、中々狙った通りのタイルは獲得しづらいようになっています。
獲得するトピックの「ジャンルをどうするか」「お金を幾らまでなら出せるか」「★は多めにして勝利点を狙うか」「季節を合わせるか」「裏のままでも良いのか」など、考えることが多く悩ましくできています。
上手く効果的にトピックタイルを集めていくことが出来れば、雑誌カードで収入や勝利点を高めていき、後半の雑誌カードで更にそれを加速していくことで、毎ラウンドお金や勝利点は気持ちよくドンドン増えていきます。
ワクワク惹きつける魅力的なアートワーク

「Magazine」はゲーム性もさることながらそのアートワークも非常に魅力的なボードゲームになっています。
私はボードゲームにおける見た目のワクワク感ってかなり重要な要素だと思いますが、本作は、ボードやカードやタイルを見ているだけで凄いワクワクさせてくれます。
「雑誌カード」はそれぞれユニークな作りですし、「トピックタイル」も想像力を掻き立てるポップな見た目になっています。
雑誌編集ゲームらしくゲームボードのアートワークも楽しませる作りになっています。
正直このアートワークだけでも本作を遊んでみたくなります(笑)。素晴らしいですね。
総合評価:非常にワクワクして楽しめる作品
「Magazine」は、「ワカプレ」「セットコレクション」「拡大再生産」をサクッと楽しめると同時に、魅力的なアートワークを兼ね備えてワクワクさせてくれるボードゲームです。
見た目のワクワク感のままのプレイ感で、しっかり楽しませてくれました。
一緒にプレイしたメンバーからもかなり高評価の作品です。これはおすすめです。
総合評価:★★★★★★★★☆☆(8点)
Magazine 内容物
- ゲームボード:1枚
- プレイヤーディスク:12個
- プレイヤートークン:8個
- プレイヤーカラー表示タイル:4個
- ラウンドマーカー:1個
- 追加トークン:1個
- 優先権マーカー:1個
- 完成したセット表示タイル:10個
- トピックタイル:65個
- ホットトピックタイル:1個
- お金カード:30枚
- 袋:1個
- 雑誌カード:60枚
ゲームマーケット2025秋で版元である「Mandoo Games」さんから発売されるのは、日本語版ではなく日本語訳取説付きバージョンです。
言語依存は一切無いボードゲームなので、ルールさえ把握できれば特に遊ぶための支障はなく楽しめます。
Magazine紹介のあとがき
以上、ボードゲーム「Magazine」のゲーム紹介でした。
非常にワクワクする楽しい見た目と、取っつきやすいワーカープレイスメントとセットコレクションのボードゲームでかなり楽しめました。
気になる方は是非ゲームマーケット2025秋にて「Mandoo Games」さんのブースをチェックしてみてください。
それでは。
>> ゲームマーケット2025秋:おすすめ新作ボードゲームの紹介
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