今回はスピリットアイランド基本セットの「雷と話す者(ThunderSpeaker)」をレビューをしていきたいと思います。
ダハンについては彼女がナンバーワンです。
ここから遂に中級精霊になります。先天能力や特殊ルールが増えて、初級精霊に比べると複雑度が増していきます。
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ダハンの精霊 概要
見た目と名前が格好いい「ダハンの精霊」ことサンダースピーカー。日本語名は「雷と話す者」。しかし雷鳥と違って雷要素は全然ありません。私のブログでは文字数制限から「ダハン神」と呼んでいきます。
ダハンの精霊 能力値
精霊ボードの裏側に書かれている参考能力値は以下の通り。あの裏面の能力値は結構アバウトな長さになっているのであくまでも私の目視による参考値です。
- 攻撃:7
- 制御:9
- 恐怖:3
- 防御:2
- 補助:0
「ダハン」による「攻撃」と「制御」能力に非常に長けた精霊です。ダハンとともに生き、そしてダハンとともに死ぬ。通常の精霊にとってダハンはあくまでも略奪の反撃要因ですが、ダハン神の下ではダハンたちは自ら戦闘を仕掛ける攻撃要員となります。
ダハンを使った全く新しい戦略を楽しむこととが出来ます。
ダハンの精霊 成長の特徴
中級精霊だけあって、成長も変わった3択です。特徴は以下の通り。
・捨て札回収時にカード2枚獲得できる
他の精霊にはないダハン神の大きな特徴。捨て札回収で能力カードを2つ獲得は流石に強いです。このおかげで結構能力カードは潤沢に手に入っていく。他の精霊だとカード1枚獲得に変わって精霊力1獲得だったりしますが、どう考えてもカード獲得の方が強い。
・ダハンのいる土地限定だが、遠距離に住居を置ける
ダハンのいる土地限定ですが、住居×2が置けて、更に射程も雷鳥より長い。便利な成長です。
・精霊力4獲得がある
全体的に精霊力の成長が遅い精霊なのですが、困ったときには精霊力4獲得が強い。精霊力不足で困る精霊が多い中、困ったときの臨時収入があるのは強い。
ダハンの精霊 精霊力と使用カード枚数
精霊力の成長は最低レベルです。
1から始まりMAXで3にしかならないのは全精霊の中でも最低レベル。このため精霊力4の成長は非常に重要な選択です。
特徴は成長させると毎ターンエレメントがガンガン得られる点。先天能力を発動させるために必要なエレメントが獲得出来るため、先天能力がドンドン発動させやすくなっていきます。使えばわかりますがかなり便利で強いです。
使用カード枚数の成長速度はそれなりです。
3回成長で3枚使用可能になります。この精霊は2枚使用だけでも先天能力が発動させられて強いので、そこまで大量に成長させなくても良いかもしれません。河ヒドラと同じく捨て札回収のマスを持っています。3枚使用で止めるか、1枚回収まで成長させられれば十分だと思います。
ダハンの精霊 固有ルールと先天能力
中級精霊から固有ルールと先天能力の数が増えて複雑度が上がります。
固有ルール1:「ダハンの協力者」
効果:ダハン1移動するとその土地の自分の住居1を移動してもよい。
この精霊にとって重要な固有能力です。
この精霊はダハンの攻撃に依存しており、更に攻撃射程も0の能力が多いです。そのためダハンと一緒に住居を移動して、ダハンのいる土地に対して射程0で能力を撃つ、なんてことが必要になってきます。
他の精霊だとそこまで強い効果ではないと思いますがこの精霊にとっては重要な生命線。
固有ルール2:「勝利の誓い」
効果:ダハンが略奪で破壊される度に、そこから射程1位内のあなたの住居1を破壊する。
初めて登場する精霊固有のデメリット効果。
ダハンとともに生きダハンとともに死ぬ。ダハンが破壊されると一緒に住居も破壊されます。1人プレイだと自分で制御しきれてダハンがやられることは多くないですが、多人数プレイだと自分以外のプレイヤーのダハンが破壊されて影響を受けてしまうため注意が必要。
あまり発動したことがない能力の印象。忘れているだけかもしれません(笑)
先天能力:「戦士の招集」
効果:エレメントに応じて、高速化可能、ダハンを引き寄せて、ダハンを押し出す。
ダハン神の生命線その1。優秀な固有スキルです。
低コストでダハンを数体引き寄せて更に別の土地に送り出すことが出来る。ダハンを2マス移動させる能力。コストが安いため毎ターン気軽に発動させて行ける。
基本的にダハンの制御はこのスキルを使っていくことになる。これを使って移動させて攻撃を繰り返すのが基本。
先天能力:「猛攻の先導」
効果:エレメント力に応じて、高速化可能、ダハン2ごとに町1破壊、もしくは、ダハン3ごとに都市1破壊。
ダハン神の生命線その2。優秀な固有スキルです。
こちらもダハンの数に応じて低コストで町を破壊可能。基本的に「戦士の招集」からのこれを発動させてガンガン町をつぶしていくことになる。LVが上がると都市も破壊可能だが、コストが若干重いのと、そこまでいかなくても都市は破壊できるので発動機会はあまりないかもしれない。
ダハンの精霊 固有能力カード
固有能力カードを説明します。
ダハンの精霊の名の通り、全てダハンに関係した能力です。それ以外の手段を手に入れるにはカードの獲得が必要になる。
固有カード:雷の声
効果:ダハンを4つまで押し出す。もしくは、侵略者がいる場合2恐怖。
ダハン制御スキル。神の声に応じてダハンが一気に動きだす。侵略者がいる場合は声に驚いて2恐怖。
2恐怖も悪くないが、基本的にはダハン制御に使っていく通常カード。
固有カード:警告の言葉
効果:防御3。略奪時、ダハンは侵略者と同時にダメージを与える。
防御3は低めだが、ダハンの反撃も必要なので防御能力とは相性が良い。基本的にヤバくなる前になんとかできる精霊なので、防御3でも十分なことも多い。
同時攻撃は結局ダハンが倒される可能性があるので使いづらい。ゲーム終盤でダハンと大勢の敵を巻き込んで相打ちに持ち込むというのがいいだろうか。
固有カード:不意打ち
効果:ダハン1つまで引き寄せる。各ダハンは遠征隊1を破壊する。
遠征隊破壊用のスキル。速度が高速のため、先手を打って色々対処できて便利。ダハンの反撃以外ではこのスキルで細かい遠征隊を除去したい。
固有カード:力と栄光の顕現
効果:1恐怖。各ダハンはその土地のあなたの住居の数だけダメージを与える。
ダハン神必殺の一撃。コストは3だが大能力相当の力を持っている。
オマケの1恐怖は良いとして、基本的に1ダハンは1つの住居をもって移動できるため、2ダハンなら4ダメージ、3ダハンなら9ダメージと、ダハンの数に応じたダメージ増加量が尋常じゃなくなる。
特にダハンが3体集まってこれを撃ち込むと大抵の土地は沈静化する。上手く3体集めて発動を狙いたい。幸いダハンの制御はお手の物なので条件は容易。
欠点としては遅い能力なので、前のターンから仕込まないといけない点。略奪のタイミングで使おうとしてもダハンがやられてしまうので使えない。また、住居からの射程が0なので、怖いがヤバい土地に住居を大量に送り込む必要が出てくる。前のターンにちゃんと考えて発動を仕込みたい。
建築予定のヤバそうな土地に対してダハンを送り込んで一撃を叩き込むだけ。簡単ですね。
ダハンの精霊 簡単な攻略とコツ
ダハン神のコツを思うが儘に書いていきます。
中級精霊だけあってやれることが多くて最初はわかりづらいかもしれませんが、慣れると非常に強力な精霊です。
初手は2パターン「住居2つ配置」か「住居1つ+精霊力4」ですね。
私は沢山住居を置いて成長させてていくのが好きなので、あまり考えずに大体「住居2つ配置」の方を選択することが多いです。対象の土地がダハンのいる土地限定ではありますが、ダハン制御してダハンと一緒に住居も移動できるため、そこまでデメリットになりません。
ただ、敵の初期配置次第では「住居1+精霊力4」ルートの方が良いでしょう。この場合精霊力ではなく成長は必ずカード枚数を増やす方を選択します。
敵の初期探索地次第で、いきなり1ターン目に建築で「遠征隊/町/都市」になって2ターン目に6点「略奪」となる土地が出てくることがあります。
初期配置の都市か町のある土地が初期遠征地だった場合そうなります。この状態に対処できない精霊は多いのですが、ダハン神は初期手札に強力な大能力相当の固有カードと、それを使えるだけの精霊力4の成長を持っています。
なので、そういう土地に適当なカードでダハンを2,3体移動させて、「力と栄光の顕現」で1ターン目から都市を破壊するなんて言うプレイも可能です。「不意打ち」と組み合わせると「戦士の招集」ダハンを集めて「不意打ち」で遠征隊を排除し「猛攻の先導」で町を破壊する。このルートだと丁度精霊力が5になるのでピッタリ使えます。
これをやると1ターン目にして大体それらの難所が簡単に空っぽになります。
なので、敵の初期遠征値が「町」か「都市」がある土地なら「住居1精霊力4」ルートで1ターン目から「不意打ち」「力と栄光の顕現」「猛攻の先導」の3点セットによる攻撃を狙い、それ以外なら住居2つを置いて成長優先で立ち回る、という感じかと思います。得られる風のエレメントは最初はあまり使い道は無いですが、こちらのルートだと精霊力が1増えます。
初手の話はここまで。
基本的にダハンは破壊されないようにふるまうのが良いと思います。この精霊は、ダハンの数=攻撃力です。ダハンの数が減らされると大分厳しいです。特にこの精霊はダハンが破壊されるとペナルティがあるので注意したいところ。幸いダハン制御の能力が目白押しなので、ダハン制御には困ることは無いでしょう。
あとはターゲットがダハンだったり、射程が0だったり、ダハンの数に応じて威力が増す、なんていう能力カードが多いため、基本的に住居はダハンのいる場所に置き、更にダハンの移動と共に一緒に移動させる方が良いですね。
初期配置でダハンは6体いるのでそれらに順次住居を置いていくのが基本です。
あとは大体便利な攻撃スキルが揃っているのでそれらを駆使すれば何とかなります。遠征隊・町・都市全てに対処可能な能力が揃っています。
「不意打ち」は早い能力なので敵の遠征隊を速攻で破壊できます。引き寄せもついているのが便利過ぎてこれ1枚でかなりの状況に対処できます。
先天能力「猛攻の先導」で簡単に町を破壊できます。効果の割にはエレメントコストがかなり安いのですぐ発動できます。ダハンが2体必要ですがこの精霊はダハンを2,3マス移動させるのは容易で、簡単に集められます。町がある土地にダハン2体集めて叩きましょう。
「力と栄光の顕現」は都市のある土地に打ち込みましょう。タイミングが重要です。遅い能力なので発動させるのは狙っている土地が建築されるタイミングになります。町や都市が建築されたタイミングでその後にこれを使って大ダメージを与えていきます。
それ以外の土地は「警告の言葉」で防御3あれば再序盤は十分守り切れますし、ダハンからの反撃で土地を空にできるでしょう。
これらのいい具合の手段が揃っているので、ダハン制御さえ間違えなければ相当強く立ち回れると思います。
ダハンの精霊 レビュー
- 強さ:★★★★☆
- 好み:★★★★☆
全精霊中最大のダハン制御とダハン攻撃能力を持つダハンの神。性能はトップクラスで、兎に角便利で強力な能力を持っており強いです。★4にしましたが満点近いかもしれません。
初心者精霊はどれも先天能力は最初は少ししか使えず、成長するにしたがって徐々に強くなっていくというタイプばかりですが、この精霊は1ターン目からほぼ全ての先天能力を駆使して立ち回ることが出来ます。
この軽さはプレイしていて初心者精霊にはなかった部分だと感じると思います。
また、その軽さにもかかわらず遠征隊から都市の破壊まで何でも出来ちゃうので、使いこなすことが出来れば非常に強力です。
慣れればかなり上手く立ち回れる精霊だと思いますが、色々な状況に対処しやすい分、かなり頭を使って考えないといけない精霊で、判断ミスでゲームが長引くことも。
ダハン制御依存の点は、それはそれで詰将棋チックなプレイが要求されるので、中々面白くもあり難しくもあります。使っていて楽しい精霊なのは間違いないですね。
最大の欠点はダハンに依存しすぎていてダハンがいないと何もできない点ですかね。ダハン神なのに盤面に肝心なダハンが3体しかいないとかだったらほぼ敗北コースでしょう。自分ではダハンを増やす能力を持っていないので、基本ダハンは失えません。
各種能力の射程が短いので、多人数プレイだと苦労しがちです。多人数プレイだと、広い範囲でダハンを見ていく必要がありますが、これまた更に難解になります。下手にダハンがやられてしまうとペナルティなのでその点は常に注意しなければならないことになります。
また、他の精霊に対する補助能力は皆無なので、連係プレイが必要になる多人数プレイだと相対的にやや不利になるのかもしれません。
盤面上のダハンコマを上手く操作して勝ちを狙う、より将棋チックなプレイが好みの方にはお勧めの精霊です。
以上、ダハンの精霊であるダハン神の紹介でした。
中級精霊だけあって、大分頭を使って複雑な操作が求められる精霊ですね。
次はもう1体の中級精霊を紹介します。
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