今回はボードゲーム「麒麟」のゲーム内容を紹介していきます。
「麒麟」はゲーム中にカードの強弱が目まぐるしく変わっていくトリックテイキングゲームです。
「麒麟」がどういうボードゲームなのか、ルール紹介とレビューになります。
基本情報

| デザイン | Mana(マナ) |
|---|---|
| プレイ時間 | 30~45分 |
| プレイ人数 | 3~6人 |
| 対象年齢 | 10歳~ |
| 日本語版販売 | Burst Of Mana |
| 日本語版発売日 | 2025/11/22(土):ゲームマーケット2025秋の日曜:T20 |
| 希望小売価格 | 2,500円(税込) |
| 関連ページ | >> ゲームマーケット公式紹介ページ |
麒麟がかき乱す世界の中で、秘密裏に宣言した心中の力を集められるか!
ゲームマーケット公式紹介ページ
ルール概要
麒麟のルールを説明します。
ゲームの目的
- ラウンド開始時に秘密裏に選択した色のカードを沢山集めること。
ゲーム開始時に手札が配られますが、そこから1枚選択して裏向きに置いておきます。

例えば、赤のカード(朱雀)を選択しました。
このラウンドでは自分はこの赤いカードを沢山集めることが目的になります。

目的のために選択したカードは、他プレイヤーにわからないように裏向きで手元に置いておきます。
トリックテイキングしていき獲得したカードで、目的カードと同じ色のカードが1枚1得点になります。

ラウンド終了時に得点計算して手元の得点ボードで得点を記録していきます。
全3ラウンドで最も得点を稼いだプレイヤーの勝ちになります。
カードの獲得方法
毎ラウンドスタートプレイヤーからカードを1枚ずつ出していき、一番強いカードを出したプレイヤーが出されたカードを総取りします。
カードを獲得したプレイヤーがスタートプレイヤーとして、次のカードを出します。
ここは一般的なトリックテイキングの流れと同じです。
数字と色の強弱

カードの「数字」と「色(神獣)」には強弱があり、「麒麟マーカー」カードにその強弱が示されています。
数字はわかりやすく、神獣(ジョーカー的なカード)>6>5>・・・>1、です。
色は、青(青龍)>赤(朱雀)>白(白虎)>黒(玄武)、です。
カードの強弱:数字が大きいカードが強い

このゲームは「マストフォロー」や「切り札」などの縛りがありません。
純粋に数字を比較して大きい数字を出したプレイヤーが勝ちです。
上記であれば「青6」の勝ちになります。
カードの強弱:同じ数字の場合は、色の強さで比較

数字では勝ち負けが決まらない場合は、色の強さで比較します。
数字は同じ6ですが、青(青龍)>黒(玄武)、なのでこれは「青6」の勝ちになります。
カードの強弱:神獣カードが一番強い

数字の6よりも「神獣」カードの方が強いです。
上記の場合は「黒の神獣」カードの勝ちです。神獣カードが複数出た場合は、色の強さで強弱が決まります。
ここまではカードの強弱の基本ルールですが、カードプレイ時の縛りが2つあります。2つの縛りのどちらも該当しない場合のみ好きなカードを出すことが出来ます。
カードプレイの縛り1:打ち出しより色と数字が強いカードを持っていたら出さなければならない
スタートプレイヤーが出した打ち出しのカード以上の「数字と色」のカードを持っている場合は、必ず出さなければなりません。

打ち出しが「赤2」の場合、「黒6」と「青6」を持っている場合は、色も数字も上回る「青6」を出さなければなりません。
黒が欲しいからといって、黒は赤よりも弱いので「黒6」を出すことはできません。
カードプレイの縛り2:打ち出しより強い色の「麒麟」を持っていたら使わなければならない
スタートプレイヤーの打ち出したカードの色より強い「麒麟」カードを持っていた場合、使わなければなりません。

例えば、黒>赤の状態で「黒の麒麟」を持っていた場合、強制的に出さなければなりません。
「麒麟」カードという特殊カードが存在し、上記ルールにより強制的に使用させられることになります。
カード強弱の反転(麒麟カードの効果)

「麒麟カード」がプレイされると、カードの強弱が反転することがあります。強弱の変更が適用されるのは次のトリックからです。
6>5>・・・>1、だったものが、1>2>・・・>6になります。逆の可能性もあります。
青龍>朱雀>白虎>玄武、だったものが、玄武>白虎>朱雀>青龍、になります。逆の可能性もあります。
元々の強弱に戻す麒麟カードもあるため、現状から反転するか変わらないかは、使用された「麒麟カード」次第です。

カードの強弱が反転した場合は、麒麟マーカーカードを裏返してわかるようにします。
以降、麒麟マーカーカードを使われるまで強弱が反転したままとなります。

反転して6ではなく1が強くなった場合、これまで最弱だった「黒1」が、反転した場合は最強になりますし、これまで最強だった「青6」は、反転した場合は最弱になります。
このカードの強弱反転を繰り返していきながら、ラウンド開始時に裏返しにして隠した色のカードをなるべくたくさん集めて高得点を目指すことが目的となります。
お疲れ様でした。
レビュー

バーストオブマナさんのゲームマーケット2025秋の最新作「麒麟」をプレイさせていただきました。
「麒麟」はトリックテイキングゲームの1種ですが、オーソドックスなトリックテイキングと違い、マストフォローではありません。
数字が大きい方が強いというわかりやすい強弱をベースにしているのですが、カードのプレイ縛りが中々強力で、思ったようにカードをプレイしてトリックを取ることは意外に難しく、トリテなのに不思議な感覚になります(笑)。
白のカードを狙っているので白カードを出すわけですが、他プレイヤーは打ち出しより強いカードを強制的に出してくるため、出した白カードはあっさりと無くなってしまいます。同様に出したくもない強いカードを消費させられるルールになっています。
また、トリックを取ってカードを大量に集めればよいというわけではなく、あくまでも目的は「ラウンド開始時に秘密裏に選択した色」のカードの獲得です。
仮にカードを10枚獲得したとしても、目的の色が1枚も含まれていなければそれは0点になるわけです。
個々人の秘密裏のミッションがあり、それをプレイヤー同士で探り合いながら狙っていくのは、中々他のトリテにはない新鮮なプレイ体験でした。
大量にトリック取られているけど全然平気そうなプレイヤーもいて、あのプレイヤーの狙いはあの色だな・・・とか予想するわけです。
このゲーム最大のポイントはタイトルにもなっていますが「麒麟」カードによる強弱バランスの逆転でしょう。
最初は「5」とか「6」の数字を持っている方が当然強いように思うのですが、一度麒麟カードが発動した途端に、それらは最弱カードに早変わりします。カード獲得するために強いカードを取っておいたけど、弱くなってしまったので、使いたくても使えないってことになります。
麒麟カードは全36枚中8枚も入っていて、また縛りルールにより半強制的に使用が促されるようになっているため、かなりの頻度でカード強弱の入れ替わりが発生します(笑)。
ほんと笑っちゃうくらいの頻度で入れ替わるため、1が急に強くなったり6が弱くなったりと、先読みが中々しづらく悩ましくなっています。強さが変わりづらく程よく中間の「3」とか「4」の数字も意外に良い働きをしてくれます。
4枚しか入っていない「神獣カード」はどんな時でも数字より強くて最強なのでわかりやすいですが、同じ神獣の強弱もあるため、狙い通りにカードを確保できるかはそう簡単にはいきません。
頻発する強弱変動の中で必要なカードをキープしておき、ここぞという時に使って狙ったカードを確保していく。その狙ったカードを獲得するタイミングを計る実力や、上手く他プレイヤーの変動に乗っかれる運も重要なゲームになっています。
オーソドックスなトリックテイキングにはない変わったルールが複数あるため、慣れるまでは多少かかりますが、慣れてくればサクサク遊べるようになってきて、更に楽しさが増してくると思います。
個人的にはMAXの6人プレイが大分カオスな展開になって盛り上がって好きです。お試しあれ。
内容物
- 数字カード:24枚
- 麒麟カード:8枚
- 神獣カード:4枚
- 麒麟マーカー:1枚
- 得点コマ:12個
- 得点カード:6枚
- 説明書:1枚
スポンサーリンク


