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『イッツアワンダフルワールド』ボードゲーム紹介とレビュー

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今回はエンゲームズさんから発売されている「イッツワンダフルワールド」を紹介をしていきます。

イッツワンダフルワールドは、カードドラフトベースの拡大再生産が特徴のボードゲームです。

比較的シンプルながらしっかり楽しめる良作になっています。

基本情報

製品名イッツワンダフルワールド
ゲームデザインフレデリックジェラード
プレイ人数1~5人
対象年齢14歳以上
プレイ時間45分
日本語版発売エンゲームズ
日本語版発売時期2019年
価格6050円(税抜き)
関連サイトエンゲームズ公式HP
BoardGameGeek

5つの帝国の民たちよ!今日は世界大戦終結10周年の記念すべき日だ。

我々の聡明で親愛なる王たちは我々を幸福にするためにこの素晴らしい世界まで導いてくださった。

我々が築き上げたこの平和で進歩を遂げた世界を祝おうではないか。

偉大なる王たちを讃えよ!

引用:エンゲームズ公式HP

近未来の地球を舞台に、プレイヤーは帝国の主となり、建築物を自領土に建てることで発展を目指します。

建築物から生まれた資源を用い、新たな建築物を構築、という拡大再生産と一般的に呼ばれるゲームです。

多くのゲームではラウンドからラウンドへと拡大していくのに対し、このゲームではラウンド中に何回も拡大のチャンスがあることで、拡大のコンボ、シナジーを気持ちよく体験できます。

極めてシンプルなルールであることもあり、ここまでの拡大の気持ちよさを感じられるゲームは中々無く、大変お勧めの作品です。

ルール

イッツワンダフルワールドのルールを紹介します。

カードの見方

左上がコストです。必要なリソースを配置しきればそのカードが建築されます。

右上の数字が枚数です。そのカードがゲーム中に何枚存在するかが書かれています。少ないカードは強力な効果を持つものが多いです。

右下がリサイクル資源です。カードを捨てることで得られる資源が書かれています。

下のマークが生み出されるリソースです。そのカードを建築したら以降そこに書かれたリソースを生み出します。

その上のマークが建築時に得られる効果です。トークンやワイルドの赤リソースなどが得られます。何も書かれていないカードも多いです。

ゲームの流れ

1ラウンドは以下の3つのフェイズで構成されています。

  1. ドラフトフェイズ
  2. 計画フェイズ
  3. 製造フェイズ

全4ラウンドでゲーム終了

最も勝利点の多いプレイヤーの勝ち

①ドラフトフェイズ

ラウンドの始めに各プレイヤーはカード7枚を受け取り、1枚選択して隣プレイヤーに渡します。

これを7回繰り返します。

1,3ラウンド目は左回し、2,4ラウンド目は右回しです。

手元には7枚のドラフトカードが残ります

②計画フェイズ

選択した7つのカード全てに対して、以下のどちらかの効果を発動します。

  • 建築:カードを建築対象として、自分の手元に配置
  • リサイクル:カードをリサイクル対象として、捨て札にしてカードに書かれたリソースを獲得

カード捨てて資源にするか、建築対象として手元に配置するか、どちらか選択するということです。

③製造フェイズ

全プレイヤー同時にリソースを生成します。生成順番は、白>黒>緑>黄>青、の順番。

各プレイヤーは、初期カードと建築したカードに書かれた資源を生産します。

それぞれの資源に対して、最も多く生産したプレイヤーは、ボーナスとして「青の男性」か「赤の女性」のどちらかのトークンを得ることになります

これらのトークンはそれぞれゲーム終了時に1勝利点になります。

製造されたリソースは即座に建築カード上に配置でき、完成したカードは即座に建築済みとなって、以降の製造フェイズで資源を生成するようになります。

白のリソースで建築物を建築して、直後の黒のリソース生成フェイズでリソースを生成する、ということも可能なので、どのリソースを得るためにどの建築物を建築するか、非常に悩ましくできています。

製造されたリソースを配置するカードが無い場合、余剰資源として手元に残して置きます。これは後のラウンドで配置することはできませんが、いつでも余剰資源5個でオールマイティの赤資源1と交換することが出来ます。

勝利点の計算

4ラウンド終了したら得点計算です。

建築したカードと赤青トークンから勝利点を得ることが出来ます。

勝利点の種類勝利点の内容
カードの素の勝利点カードに書かれている「X点」がそのままの数字が勝利点
白カード(建築物)の倍率勝利点「X点」×「白カードの枚数」の勝利点。
黒カード(軍事)の倍率勝利点「X点」×「黒カードの枚数」の勝利点。
緑カード(研究)の倍率勝利点「X点」×「緑カードの枚数」の勝利点。
黄カード(巨大企業)の倍率勝利点「X点」×「黄カードの枚数」の勝利点。
青カード(発見)の倍率勝利点「X点」×「青カードの枚数」の勝利点。
赤の女性トークンの倍率勝利点「X点」×「赤の女性トークンの枚数」の勝利点。
青の男性トークンの倍率勝利点「X点」×「青の男性トークンの枚数」の勝利点。

これらの勝利点を合計し、最も高いプレイヤーの勝ちです。お疲れ様でした。

レビュー

イッツワンダフルワールドのレビューになります。

文句なしに面白いですね。個人評価は10点満点で8点です。

これはボードゲームの初心者から上級者まで、しっかり面白いボードゲームです。

シンプルにドラフトが面白い

私はドラフトは好みのシステムの1つなのですが、本作のドラフトもしっかり面白いです。

毎ラウンド、建築物とリサイクルに変える資源を考えながら、目的のカードを頑張ってピックしていくのが面白い。

当然狙い通りにいかないことも多く、その場合は途中から方向転換したり、また、一期一会のカードを見て浮気したり。回ってくるカードで色々と頭を悩ませるのが非常に面白いです。

緑特化で行こうとスタートしたけど、黄色のカードばかり来るので、結果黄色カードばかりを集めるようになったりと、ドラフトなので一期一会のカードピックが面白いです。

拡大再生産が面白い

ドラフトして得たカードを使って建築物を建築し、以降のターンで生み出すリソースを増やして拡大再生産していくゲームです。

この拡大再生産が上手くいくと、大量の資源が得られていき、ドンドン建築できるようになっていき面白いです。

1つの資源を大量に製造すると、ボーナス勝利点も得られるので、毎ターンの生産量はそれなりにレースゲームになっています。

建築したカードで次のターンが楽しみになりますし、生み出したリソースをしっかり使い切って建築できると非常に気持ちよくプレイが出来ます。

プレイ感が軽くプレイしやすい

ドラフトゲームの特徴の1つですが、プレイの満足度の割に、プレイ時間やプレイ感が軽めです。

1枚獲得して隣に回す、、これを7回繰り返すと1ラウンド終わりなので、他のプレイヤーのプレイを待つダウンタイムがかなり短く、サクサクプレイできます。

ぱっと見比較的重量級なのかと身構えてしまうかもしれませんが、サクッと30分程度でプレイ可能な中量級作品です。

プレイ時間の短さの割にプレイの満足度は非常に高いです。

そのため、プレイ後でももう1回プレイしたくなります。

この辺が日本で凄い人気が出ているポイントの1つでしょうね。

ノビノビとプレイしたいようにプレイできる

基本的にはノビノビとやりたいようにプレイ可能なボードゲームです。

ドラフトピックが主なインタラクションですが、基本的には自分がやりたいようにピック出来ます。

ただ、意図的に自分の隣プレイヤーを妨害しようと思えばできるのが、ドラフトらしいシステムですね。

明らかに青カードばかり狙っているプレイヤーに対して、青カードをカットするようなプレイをすれば、簡単に妨害可能です。

ただし、自分の発展も阻害してしまうため、他プレイヤーの妨害と自分のピックのバランスが重要で、上手くやらないと第三者だけが有利な状態になってしまうので注意ですね。

気になる点:狙いが被っているプレイヤーの有無が重要

ドラフトシステムなので、当然自分に有利なカードが大量に回ってきてくれると強いです。

逆に言えば、自分に有利なカードが回ってこなければ弱いです。

同じ狙いのプレイヤーが被ると、例えば青のカードをお互いが取り合って、結果点数が減ってしまうことがありますし、逆に1人が自由に同じカードを集めることで、大量のカードで圧勝してしまうこともあります。

ノビノビとプレイさせて貰えると脳死でプレイしても強いですし、逆に狙い被りのプレイヤーがいると頑張ってプレイしても点数が延びないことがあります。

この辺はドラフトゲームの宿命という感じでしょうか。

攻略

私が何となく意識してプレイしている内容を列挙します。

何も考えずに淡々とプレイするよりは勝率が上げられるはずです。

緑、黄、青のどれかに特化する

このゲームは「白」「黒」は主に資源用で、「緑」「黄」「青」が大きな勝利点用になっています。

そのため、最終的には「緑」「黄」「青」のカードを多く集めることになります。

カードには「XX色のカードの枚数×2点」のようなカードが多く用意されているので、1つの色に特化してカードを集めると大体強いです。

また、他に同じ色狙いのプレイヤーがいないと、大体のカードが自分に回ってくるので当然強いです。他プレイヤーとしては狙ってないので不要なカードなので価値ゼロで、自分だけが欲しているカードというわけですね。

この方法が何が良いといえば、プレイも非常に簡単な点です。何も考えずに同じ色を中心に集めていけばよいわけです。非常にわかりやすい上に強いです。

序盤からも高勝利点カードを確保する

ラウンド1からもある程度高勝利点カードを確保しましょう。

カード枚数が少ないカードが大体高勝利点カードになっています。勝利点を高く得られるカードは大体が特定の色の枚数で勝利点が得られるようになっています。

黄色のカード×2点のカードを2枚建築できれば、黄色カード1枚で4勝利点になります。通常カード1枚で2,3点位のゲームで、1枚4点はどう考えても強いです。

拡大再生産の序盤だから高勝利点カードは不要、と考えてプレイしてしまうのはNGです。何故なら終盤で同様の高勝利点カードが回ってくるかはわからないためです。

ドラフトゲームあるあるで、楽しみにした終盤でショボい勝利点のカードしか回ってこないなんて言うことは、このゲームではしょっちゅうです。

ゲームの勝敗を決めるのは大体が高勝利点カードなので、序盤からも積極的に確保していった方が良いです。

毎ラウンドで無理にリサイクルして建築しない

拡大再生産なので最序盤から大量に建築した方が良いのはその通りなのですが、無理にカードをリサイクルして可能な限り建築しようとはしない方が良いです。

無理にリサイクルして建築するより次のラウンドに向けてカードを準備した方が良いです。無理すると次のラウンド以降が思ったより伸びないことが多いです。

ある程度は長い目で見て建築予定としてキープしていった方が良いですね。

1ラウンド目は建築1つに留まることも多いです。

ラウンド中に生み出されるリソースを無駄にしない

毎ラウンド生み出されるリソースを、余剰リソースとしてしまうと、大体上手く伸びません

例えば、白資源を8個生み出せる状態なら、毎ラウンド白資源8個を消費するためのカードを確保しておくのが良いです。

使わない予定の資源でも毎ターン生み出せば最後は3つ位にはなるはずで、その資源を3つ使うような建築カードを確保して無駄にしないようにするべきです。

あまり方針にマッチしないカードでも、自分が生み出す大量の資源を消費する先として確保しておくと、それを建築した先に別の新しい都合の良いカードが待っていて、結果的に良くなることが多いです。

リサイクルはほどほどに

カードを資源に変換するリサイクルですが、臨時資源としては非常に優秀ですが、カードを無駄にしてしまう可能性があるので注意です。

リサイクル目的の場合は予めリサイクルする色を決めておいて、そのカードをドラフトのどこかで確保するように意識しましょう。

場合に寄りけりですが、1ラウンドの7枚中リサイクルするのは2~3枚程度ですね。

他プレイヤーを意識してピックする

ノビノビプレイの逆ですが、他プレイヤーが何色を集めているかはある程度見ておいた方が良いです。

複数人で色が被っているなら良いのですが、1人だけ黄色集めていたりすると、大体そのプレイヤーが好き放題やって勝利します。

黄色や青を1色特化しているプレイヤーがいたら、無理のない範囲でそのプレイヤーの必要な色をカットしていきたいです。

自分がいらないリソースやカードをGETしても本末転倒なので、あくまでも自分の方針に合致する範囲内で妨害するのが良いでしょう。

1人のプレイヤーを毎ラウンド狙い撃ちにしたところで、Lose-Loseで2人落ちるだけで第三者プレイヤーが有利になってしまいます。

第四ラウンドのリソースは全て使い切るようにする

当然ですが、最終ラウンドの終了時に未使用のリソースが大量に余っているプレイヤーは、大体非効率なプレイをしており勝てません。

最終ラウンドに全ての資源を使い切ったプレイヤーの方がより高得点に近くなるのは当然です。

終盤はかなり悩ましいですが、頑張って頭を使えば効率的なリソース使用が可能になるので、何がどれだけ生み出されて何に使用可能かは頑張って頭使って考えましょう。

上手くいったときの爽快感は、まさに楽しいボードゲームという感じですね。

まとめ:安定した面白さの良作品

イッツワンダフルワールドのボードゲーム紹介とレビューでした。

流石エンゲームズさんという感じで安定の面白さですね。

カードゲームですが複雑な効果などはなく非常にシンプルに誰でも気軽にプレイ可能。

人気が出ているのも納得の面白さで、お手軽プレイ可能な良作品で個人的には好きな作品です。

各種拡張も出ていますが、各種拡張もしっかり面白いのでおすすめです。

未プレイの方は是非プレイしてみてください。

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