ソロ専用ボードゲーム「ネモの戦い(Nemo’s War)~海底二万マイルを超えて~」特集続きます。
今回はネモの戦いにおける悪名(Notoriety)ゲージを紹介します(Notoriety=ノートライエティと発音するみたいです)。
ネモの戦い(Nemo’s War) 悪名(Notoriety)トラックの紹介
ネモの戦いにおいてネモ船長は世の中の人に取っては悪事を働く悪役ですから、悪い評判=悪名(Notoriety)が存在します。
悪名の現在値は悪名トラックで表され、これが上昇することで様々なことが怒ります。
悪名トラックとは
ボード上部に描かれているこれが悪名ゲージ、悪名トラックです。
ネモ船長が悪事を働くと、世間からの評判が下がって、悪名ゲージが増えていきます。
初期値は0で、悪名を獲得する毎に、その獲得した悪名値によって上昇していきます。
悪名を獲得する最も簡単な方法は「船の撃沈」です。大体の船には撃沈時に増加する悪名量が書かれています(撃沈しても悪名が上昇しない船もいます。例えば世間を騒がせている「怪獣(!?)」など)。
船タイルの左に見える丸いドクロマークが、この船を撃沈した際に上昇する悪名です。
船によっては悪名が3増えるものもあり、敵船を何も考えずにやみくもに撃沈していくと、ガンガン悪名が上がっていくことになります。
逆に海賊船など撃沈しても悪名が増えない船もあります。
悪名は他にはアドベンチャーカードの効果で増減することもあります。
例えば、こちらのアドベンチャーカードは成功すれば悪名が減りますが、失敗すれば悪名が増えます。
基本的に悪名は、獲得すればするほど悪いことしか起こらないようになっているため、なるべく悪名を上げないように、減らすように立ち回っていくのが基本となります。
悪名を減らす方法としては、最も簡単な方法が「扇動」アクションを行うことです。世界中の人を扇動して反帝国活動を行うと、民衆の支持を得て悪名が下がるということらしいです。
あとは、ノーチラス号の改造によって、悪名ゲージをガッツリ下げる装備を手に入れることも出来ます。
悪名ゲージの増加で起きること
悪名ゲージが増加すると色々なことが起きます。
ゲームオーバー
悪名ゲージが最も危険なのはゲームオーバー条件になっている点です。
ネモ船長の目的・動機によって上限値は異なりますが、上げ過ぎると一気にゲームオーバーが近づきます。
これら赤い4か所のマスがゲームオーバーマスになります。
- ネモの動機が「科学」だと悪名26でゲームオーバー
- ネモの動機が「探索」だと悪名36でゲームオーバー
- ネモの動機が「反帝」だと悪名44でゲームオーバー
- ネモの動機が「戦争」だと悪名51でゲームオーバー
ということになります。科学と戦争では実に倍近く悪名トラックの上限に差があります。
強力な戦艦 増加
ノーマルモード
ネモ船長の悪名が増加すると、世界中が警戒して徐々に強力な戦艦が投入されていきます。
別記事で紹介しますが、このゲームの敵船の配置や戦闘は、ランダムに船タイルを引いて行います。きんちゃく袋に一定種類の敵船タイルを入れておいて、そこから1枚引くというイメージです。ちなみにきんちゃく袋などは用意されていないので、それぞれ適当な入れ物を用意する必要があります。
このランダムに引くための船タイルの中には、ゲーム開始時には、白の民間船と戦艦は黄色の比較的倒しやすい戦艦しかいません。しかし、悪名が増加することで黄色以外のかなり強力な戦艦が登場します。
具体的には、悪名が14に達すると、青い戦艦タイルが追加されます。
同様に、悪名が26に達すると、緑の戦艦タイルが追加されます。
これらは戦闘になるとかなり手ごわい戦艦なので、なるべくであれば戦闘は避けたいわけですが、配置される敵船はランダムドローなので戦闘は避けられない場合もあります。
イージーモード
ネモの戦争には幾つかゲームを簡単にするイージーモードの仕組みが入っています。
その1つが悪名トラックの敵船の追加タイミングです。イージーモードで遊ぶと決めた場合は、青と緑の戦艦が導入されるタイミングを遅らせることが出来ます。
このゲームは非常に難しいので、慣れるまではこういうイージーモードの仕組みを使うことを推奨します。
強敵が投入されるのが遅くなり、基本的には立ち回りやすくなるはずです。
ハードモード
逆にハードモードの仕組みも入っています。
イージーモードとは逆に敵船が追加されるタイミングが早まることになります。
強力な敵船が追加されるのはなるべく避けたいですし、そのためには悪名を上げないようにする必要があり、行動が制限されることになります。
基本的にこのゲームは難しいのでハードモードでのプレイはあまり推奨しません。
敵船の強化
更に悪名が増えていくと更に警戒態勢が強化され、全敵船が強化されます。
悪名ゲージが36に到達すると全戦艦が強化モードになります。
ネモの目的「科学」と「探索」は悪名が36になった場合は既にゲームオーバーになっているため、この2つの目的で遊んでいる場合にはこの強化には遭遇しません。
「反帝」と「戦争」が動機の場合はここから敵船が強力になり手ごわくなっていきます。
各船は裏側がパープル色になっており、強化モードになっています。白い民間船以外の敵船を配置・戦闘するときは、全て裏向きの強化モードの船として配置・戦闘します。
これら様々な敵戦艦が・・・悪名36を超えると
こうなります。
強化モードと言いつつ、純粋に性能が強化される船、性能が攻撃特化などに変化する船、まさかの弱体化する船、など様々です。
敵船の防御力が+1されて倒すために必要なダイスの目が1増える、など純粋に嬉しくないことが起きるので、敵船強化の可能であれば遅らせたいですね。
船の性能は別記事で紹介しますが、左上が敵船の攻撃力・右上が敵船の防御力です。ダイスを2個振って合計でこの値以上の値を出さないと、敵の攻撃は防げず、またこちらの攻撃で敵船を倒せません。
攻撃力11・防御12のイギリスのアイアンサイド船「Devastation」が、如何にインチキな性能をしているかわかるでしょう。
敵船ダイスの追加
敵船が増加する海洋とその数は、アクションポイントを獲得するために毎ターン振るダイスの数と出目で決まります。例えば、ダイスを3つ振っているのであれば、その出目の海洋に敵船を配置します。
振るダイスの数は基本的には、毎ターン開始時に処理するアドベンチャーデッキを進めていき、一定枚数を処理してアドベンチャーの章が変わると追加されます。例えば、第1章の6枚のアドベンチャーを処理して第2章になるとダイスが3つになります。
それ以外にダイスが追加されるのがこの悪名トラックになります。
悪名トラックが44に達すると黒ダイスが1個追加されます。
悪名44は目的「反帝国主義」のゲームオーバー数値なので、このダイス追加の影響を受けるのは目的「戦争」のみとなります。
黒いダイスはアクション数を稼ぐためには使えず、純粋にその出目の海洋に敵船を配置するためだけに使用されます。
ここまでくると、毎ターンダイスは5つ振る(白ダイス3、黒ダイス2)はずなので、毎ターン凄い勢いで敵船が増えていき、しっかり処理していかないと敵船が配置できずにゲームオーバーが見えてきます。
以上、ネモの戦いの悪名トラックの紹介でした。
悪名を上げ過ぎないように調整しながらうまく立ち回り、時には大量得点のために大胆に悪名をガッツリ上げていく。最後はゲームオーバーにはならないように静かに行動する。
この悪名システムは行動を制限する仕組みとして上手く働いていると思います。
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