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ブーンレイク(boonlake) ルール紹介とレビュー

ブーンレイクの全体コンポーネント

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今回はエンゲームズさんより2022年6月に発売されたボードゲーム「ブーンレイク」を紹介します。

「グレートウェスタントレイル」や「マラカイボ」のアレクサンダープフィスターさんの最新作品。

相変わらずの重量級ボードゲームになっております。

ということで「ブーンレイク」がどういうボードゲームなのか、ルール紹介とレビューになります。

ブーンレイク 基本情報

デザインアレクサンダー・プフィスター
プレイ時間80~160分
プレイ人数1~4人(3人ベスト)
対象年齢14歳以上
版元dlp games
日本語版販売エンゲームズ
発売日2022年6月
希望小売価格9,350円(税込み)

ブーンレイクは「グレートウェスタントレイル」でおなじみアレクサンダープフィスターさんの作品です。

プレイヤーは、ブーンレイクの湖の畔を開拓し、発展させていくことを目指します。

プフィスターさんの作品は何れも重量級のものが多いですが、プレイ時間で分かるように、このブーンレイクは特に時間がかかる重量級になっています。

またプフィスターさんらしくかなりの部分がアイコン化されており、言語は最小限になっています。そのためアイコンに慣れるまでは少し大変かもしれません。

ブーンレイクのルール概要

ブーンレイクは、重量級の部類で、詳細に説明しているとキリがないのである程度簡略化して説明していきます。

ゲームの目的

  • 勝利点を稼ぐこと

ブーンレイクの目的は他のプレイヤーより勝利点を稼ぐことです。

1周100点の得点トラックですが、ゲーム終了時には2周して大体200点位はいくでしょう。

ゲームの終了条件

  • 船が川を下って、最終地点に到達したプレイヤーが出たら、そのラウンドで終了

各プレイヤーは、自分のターンにアクションを実施すると、それに応じて船を1~4マス進めることが出来ます。

▼船が川を下り、止まったマスに応じて、カードやお金など、何らかの資源を得ることが出来ます。

チェックポイントの青い関所を通過すると中間決算になります。3回の中間決算を経て4回目の最終決算でゲーム終了です。

▼マップの右上がスタート地点

▼マップ右下の地点まで到着したプレイヤーが出たら終了トリガー

歩数は大体40マス弱あり、1ターンに平均して2マス進むと考えると、ゴールまで20回。自分の手番は20ターン来ることになります。こう考えると結構長いな・・・

勿論4マス移動できることもありますし、他のプレイヤーのいるマスはないものとして移動するので、合計ターンは20ターンよりは短くなります。

アクションの実行

ブーンレイクは雑に説明してしまうと基本的には、各プレイヤーが1ターンに1回アクションを選択して、その効果を解決するだけのゲームです。

手番プレイヤーは、7種類のアクションから1つを選択します。

選択したアクション応じて、他の全プレイヤーも何らかの恩恵を受けます。

▼アクション選択。選択したアクションに応じて、川下りの移動力が異なり、また場合によっては失点する

アクション1:開拓

序盤最強のアクションです。ブーンレイクの舞台を開拓していきます。

▼選択したプレイヤーのみ実施

  • 昼のカードを使用、もしくは捨てて2金
  • 探索を2回実施(タイルを2枚配置)
  • 探索者を1つ配置する、もしくは、アップグレード

▼その他プレイヤー全員が実施

  • 2ドロー
  • 好きなカードを1枚使用するか、捨てて2金

タイルを2枚めくって既に配置されているタイルの周りに配置します。このゲームは開拓した場所に応じて、お金や資源、ミープルが貰えるため、これがかなり強いです。

▼各マスにはタイル配置時に得られる効果が書かれています。

また、手元のミープルを1体開拓済の土地に配置することが出来ます。配置せずにアップグレードも可能です。

アップグレードの場合は、既に配置されたミープルを取り除き、代わりに自分のボードから家コマを配置します。ボードからコマが取り除かれる毎に徐々にお金や勝利点が得られるようになっていきます。

家コマから更に都市にアップグレードすることも可能です。更に勝利点が得られるようになりますが、都市の配置には制限があったり、多くのミープルを消費します。

という強力なアクションのため、他のプレイヤーが得られる効果もかなり強く、2ドローからの好きなカード1枚使用というかなり美味しい効果になっています。

アクション2:定住

ボード上にミープルを配置していって開拓するためのアクションです。

▼選択したプレイヤーのみ実施

  • 夜のカードを1枚プレイ、もしくは捨てて2金
  • 探索者1つを配置する、もしくは、アップグレード

▼全プレイヤーが実施

  • 探索者1つを配置する、もしくは、アップグレード、もしくは、好きなカード1枚をプレイか捨て札で2金を得る

選択プレイヤーは一気にミープルを2体配置したり、2つアップグレードが可能です。

▼個人ボード。アップグレードする毎にどんどん解放されていく

盤面にコマを配置していくことで手元のボードが解放されていき、それが勝利点や収益につながるというゲームのため、盤面展開に重要なアクションです。

プフィスターさんの作品はコマを配置すると能力が解放されるタイプが多いわけですが、このゲームはコマを配置すると毎ラウンド得られるお金や勝利点が増える効果がメインです。

面白いように収入が増えるので、この配置アクションはかなり大事です。

アクション3:牧畜

牛を飼うためのアクションです。

▼手番プレイヤーのみ実施

  • 昼のカードをプレイか捨てて2金
  • 牧草地1つを配置

▼全プレイヤーが実施

  • 牛を1体牧草地に配置
  • もしくは、好きなカード1枚プレイか捨てて2金

まず牧草地タイルを配置することで、盤面から配置ボーナスを得ることが出来ます。

更に牛は配置時にお金を得たり、周囲の都市から勝利点を得たり、毎ラウンドの収入をもたらします。

同じ牧草地に何体でも牛を配置可能ですが、その分配置コストであるミープル消費量が増えていきます。

あまり牛のイメージ無いですが、ちょっとした収益アップとちょっとした勝利点稼ぎに使えるという感じでしょうか。

アクション4:地域スコア

マップ全体を確認し、マップの状態に応じてリターンを得るアクションです。

▼選択したプレイヤーのみ実施

  • 夕方のカードを1枚プレイもしくは捨てて2金
  • 4か所の地域の1つを選択。その地域からの恩恵を受け取る(ただし未選択の地域に限る)

▼全プレイヤーが実施

  • 選択されなかった3つの地域の配置されたコマ1つにつき1金を得る

選択地域によって「3金」「4金」「3ドロー」「3勝利点」と得られる恩恵が異なります。一気に3ドローできるのは魅力です。

更に全プレイヤーが選択されなかった地域の盤面に配置されているコマ1つにつき1金を得ることになります。

一気に10金近く得ることのできるアクションですが、他プレイヤーにも5,6金渡すことになる若干諸刃のアクションです。

アクション5:雇用

手元のミープルを増やすためのアクションです。

▼選択したプレイヤーのみ実施

  • 夜のカードを1枚使用もしくは捨て札で2金
  • ミープル1体獲得
  • タイルを1つ配置

▼全プレイヤーが実施

  • カード3枚か3金支払うとミープル1つ獲得(何度でも繰り返せる)

このゲームは盤面に、コマを配置しようとすると、大抵ミープルを消費します。ミープルもある種の資源になっています。そのミープルを増やすことのできるアクションです。

更に盤面にタイル配置して配置ボーナスを得ることも出来ます。

アクション6:進歩

レバーを獲得して能力を解放するためのアクションです。

▼選択したプレイヤーのみが実施

  • 夕方のカードを1枚使用、もしくは捨て札で2金
  • レバーを1つ獲得

▼全プレイヤーが実施

  • ミープルを1つ払うとレバーを1つ獲得、もしくは1ドロー

レバーは各ラウンドで1度だけ使用可能な、特殊能力を解放してくれます。

▼個人ボード上にレバータイルを配置して能力解放。1ラウンド1度だけ特殊能力を発動可能

レバー配置にはどの能力を解放するかに応じてお金がかかります。強力な効果は当然お金が多くかかります。

レバーは最終的に勝利点にもつながるため、特殊能力獲得と合わせてかなり重要なアクションです。

アクション7:建築

カードをプレイするためのアクションです。

▼選択したプレイヤーが実施

  • 3金獲得
  • 好きなカードを1枚プレイ、もしくは②ドロー

▼全プレイヤーが実施

  • 好きなカードを1枚使用、もしくは捨て札で2金

手札のカードを沢山使用するために選択されます。3金を獲得してからのプレイなので、それなりにプレイしやすくなっています。

このゲームのカードは勝利点は勿論のこと永続系効果をもたらすため、かなり重要な要素になっています。

カードのプレイ

このゲームのカードプレイは資源とお金が必要です。

朝昼晩と3種類のカードがあり、アクションによってプレイできるカードが異なります。

カードの上部がプレイすることで得られる効果です。労働者を得たり、生産力を向上させます。アイコン化されていますが慣れればわかりやすい効果です。

カードの右下がカードから得られる勝利点です。

カードの左がコストです。カードのプレイに必要なお金と資源が書いてあります。

このゲームの資源システムは変わっていて、資源コマのようなものは存在せず、資源ボートの位置によって得られる資源と数が異なります。

▼2隻の船の位置で得られる資源が異なる

船の位置に応じて、木や鉄など得られる資源が異なります。船の移動は自由ですが左から右に移動させるのは無料で、右から左に移動させるには2金かかります。

また、各資源はアップグレードすることで、船の有無によらず資源が得られるようになります。

中間決算

中間決算時に収入など色々な処理が入ります。

  • カードプレイか進化を2回実施
  • 目標を達成
  • 収入獲得
  • レバーを戻す、未使用レバーは1点
  • 地域スコア用コマを元に戻す

カードプレイなどで収入ゲージを上げることが出来、そこから収入(勝利点やカード、お金)を得ることが出来ます。

▼お金の収入トラック。最終的には7金6勝利点が得られる。

収入を上げることで臨時ボーナスが得られたり中間決算の度にお金や勝利点が得られます。

また、全4回の中間決算で目標を達成する必要があります。

▼各プレイヤー1枚ずつ計4つ選択された目標タイル

4つの目標はどの順番で達成しても良いですが、必ずどの目標も1回は達成しなければなりません。また、同じ目標は2度選択できません。

後半になるにつれて各目標は達成が難しくなっていくため、達成困難な目標は最初に達成宣言していくべきで、達成見込みのある目標は最終ラウンドで達成宣言するべきです。

例えば、1ラウンド目は「収入1」、次は「収入2」、3回目は「収入4」、最終ラウンドは「収入7」の目標の場合、最初は簡単に達成できますが、最終ラウンドの収入7は意図的に増やしていかなければ達成できません。

収入を増やしたくないので、早めにこの目標の達成を宣言する、とかが必要になるわけですね。

もし達成に失敗した場合は大きめな勝利点を失います。

4回目の中間決算が最後の決算で、その時に勝利点を最も多く獲得していたプレイヤーの勝ちとなります

ちなみに勝利点を得る方法は色々あります。

  • カード
  • 盤面のタイル
  • 決算時の目標
  • 決算時の定期収入
  • 決算時の個人ボード
  • 決算時の盤面(牛)
  • 特定の川マス
  • アクションの効果
  • レバー

ソロプレイにも対応

ブーンレイクは何とソロプレイにも対応しています。

ソロプレイ専用のコンポーネントが同梱されています。

かなりガッツリ時間をかけて遊ぶことになりそうですが、果たしてどんなプレイ感なのか。機会あれば追記します。

ブーンレイクのレビュー

話題のブーンレイクを遂にプレイすることが出来たのでレビューしていきます。

ガッツリ重かったですがガッツリ楽しめました。

要素てんこ盛り

重量級あるあるですが要素てんこ盛りです

牛・開拓地・資源・お金・カード・収入・牧草地・街・都市・ミープル・川下り。

ブーンレイク湖の発展をテーマに、これでもかというくらいの要素が詰まっています。

こういった要素の多さは、重量級ボードゲーム好きにはたまらないでしょう。

プレイ感はそこまで重くない

重ゲーあるあるですが、見た目の割にそこまで重さは感じません。

なんせ手番になったら7つのアクションから、1つを選択して実行するだけです。

それで終わりです。非常にシンプルですし、軽いですよね。

他プレイヤー手番でも暇にならない

どのアクションにも、サブアクションとして他プレイヤーが実行可能なアクションが用意されています。

そのため、他のプレイヤーの手番中でもお金を得たり、カードをプレイしたり、何らかのアクションを行うことが出来ます。

ダウンタイムが短く感じる非常に良い仕組みになっていると思います。

ただし、他のプレイヤーのターンに悩んで時間を使ってしまうことも起きるということですね。

苦しすぎず楽過ぎずの拡大再生産

資源は序盤はカツカツですが、レバーの能力解放やカードによる能力解放。更に手元のボードを解放することで毎ラウンドの収入力の上昇などで、中盤以降は程よく拡大再生産が楽しめます。

それでも得られた資源は大体すぐに使い切ってしまうので、決して楽にはならないようになってます。

波のあるゲーム

このゲームで重要な資源は「お金」と「労働者コマ」です。

お金はカードプレイを初め、レバー獲得やアクション実行にも使用されます。労働者コマもお金ほどでは無いですが非常に重要で、盤面を確保するために使用されたり、ちょっとしたアクションコストとして使用されます。

またカードによって永続効果で強化されていくので、手札のカードも資源として重要です。

この辺の資源管理は重要で、常に潤沢ということはほぼなく、大体は使ったら何らかの方法で確保して、更に使っては何らかの方法で確保して、、、というプレイが続きます。

資源の確保と使用に波がある感じです。

また、このゲームは序盤に強いアクションと終盤に強いアクションで明確にわかれています。

タイル配置系は序盤は非常に強く、良く選択されるのですが、開拓余地がなくなってしまうと途端に死にアクションになってしまいます。

そのため序盤と終盤で選択されるアクションが違い、更に終盤になると、未使用アクションが上に溜まっていくため、川の移動が遅くなるようになっています。

序盤と終盤でプレイ感の波が違うわけですね。

プレイ時間が非常に長い

このゲーム最大の欠点だと思いますが、プレイ時間が兎に角長いです。

私はインスト込みで4人プレイ4時間以上かかりました。そこまで長考するメンバーはいないにもかかわらず。。

川下りは40マス近くあり移動力は1~4なので、1人平均20ターン位は回ってくるわけです。4人だと合計80ターン。

1人の手番が3分かかるとすると、それだけで240分。4時間コースとなります。

実際には他プレイヤーのいるコマは飛ばして移動するので、ターン数はもっと短くなります。

他プレイヤーの手番にもアクション出来るのは、ダウンタイムが短く感じて非常に良い調整なのですが、その影響で1人の手番がかなり長くなってしまいます。手番プレイヤーがアクション実施した後に、サブアクションを他プレイヤーが順に実施するからですね。

このゲームプレイ感は思ったほど重くないのですが、プレイ時間は文句なしに超重量級です。遊ぶ場合は余裕をもってプレイすることをおすすめします。

リプレイ性はそれなり

要素てんこ盛りのゲームなので、リプレイ性は非常に高いと思いきや、実はそこまででもないと感じています。

目標やカード、タイルのランダム性はあり、しっかりリプレイ性は確保されているのですが、私がプレイした時は皆が大体似たような要素から似たような得点を稼ぐ展開になりました。

何かに特化するというよりどの要素からも満遍なく勝利点を稼ぐ展開になりやすそうだと感じます。

レバーは7個以上確保すると高勝利点になるので、大体皆確保しますし、個人ボードもある程度解放すると収入や勝利点が沢山得られるので、皆が解放していきますし、カードも皆が大量にプレイしていきます。目標も当然全員が達成します。

プレイヤー間の差というか、尖がったプレイのようなものが、あまりないように感じましたね。カードも160枚と山盛りですが、大量にドローすることになるため、大体皆が似たようなカードを手にするチャンスがあります。

総合評価

プフィスターさんの話題の最新作ブーンレイク。良作という感じでしっかりガッツリ楽しめました。

派手さはなくコツコツコツコツ開拓して、お金と勝利点を得ながら自分の領土を拡大していく感じ。

ただ、率直な感想を言えば、同デザイナーの作品ではグレートウェスタントレイルなどの方が、ワクワク感は強かったかなという感じです。

プレイヤー間によって大体似たようなプレイになり、そこまで特色が無いように感じたのが、最大の理由ですかね。目標カードによって全プレイヤーの行動目標が大体縛られているので、その結果似たようなプレイになるのかもしれません。

盤面を捨ててカードだけをプレイするプレイとか、逆にカードを捨てて盤面だけに特化したプレイとか、色々やり方ありますが、そういう尖ったプレイなどプレイスタイルの違いは出づらいような気がしますね。

盤面がおろそかになると収入や勝利点が得られないですし、カードはサブアクションで必要になるのでカードを無視したプレイはかなり難しいようにできています。

また、多くの人が感じているでしょうが、プレイ時間も絶望的に長いのが結構な欠点かと思いました。相当高速にプレイすることを意識しないと、平気で重量級ボードゲームが2回できる位の時間がかかります。

長時間プレイでも、決してプレイ中がつまらないわけではないので良いのですが、流石に長すぎるかなという感じです。

ブーンレイク1回プレイしている最中に、グレートウェスタントレイル高速で回したら2回遊べるんじゃないかと(笑)。まあここだけはかなり注意した方が良い点でしょう。

ということで、個人的にはそれなりの作品という評価になりました。もっともっと遊んでいくと評価変わっていくかもしれませんが現時点ではこんな感じです。

評価:★★★★★★★☆☆☆(7点)

ブーンレイクのスリーブ

ブーンレイクにはユーロサイズのスリーブが165枚入っています。

カードを大量に使用するゲームなのでスリーブ推奨です。

  • 58mm x 88mm:165枚

ブーンレイク紹介のあとがき

以上、ボードゲーム「ブーンレイク」のゲーム紹介でした。

これぞ重量級ボードゲームという感じの要素モリモリの作品。

ちょっと時間がかかりますが、時間があればしっかり楽しめる良作だと思います。

気になった方は是非プレイしてみてください。

#画像参考BGG

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