ロンドン 完全日本語版 ボードゲーム紹介とレビュー

今回はアークライトさんより2021年6月下旬に発売が予定されているボードゲーム「ロンドン」第二版 完全日本語版のゲーム内容を紹介していきます。

パリといいロンドンといい、世界的に有名な都市名の付いたボードゲームは数多く出てきますね。そんな有名な都市名を冠したボードゲーム「ロンドン」第二版完全日本語版のボードゲームルール紹介とレビュー記事になります。

ロンドン 完全日本語版 基本情報

デザインSystem:
 Martin Wallace
プレイ時間60~90分
プレイ人数2~4人
対象年齢14歳以上
版元Osprey Games
販売アークライト
発売日2021年6月24日
希望
小売価格
¥5,280(消費税10%込)

ロンドン 完全日本語版 ボードゲーム概要

本作は、『ブラス』などを手掛けたマーティン・ウォレスの作品で、大災害に見舞われたロンドンを復興するという経済戦略ゲームです。

手番では4つのアクション(開発・購入・運営・追加カード)から1つを行い、自分が運営する地区の発展を目指します。過激な発展は貧富の差を生むことになりうるので、復興・省庁・財政・貧困のバランスを取ることが重要となります。

ゲーム終了時の最も名声(勝利点)を獲得していたプレイヤーの勝利となり、復興の功労者として歴史に名を刻むこととなります。

マーティン・ウォレスの作品といえば「借金システム」が特徴ですが、本作にも適用されており、ゲームのスタートダッシュや苦しい時の手助け、ゲーム終盤の返済の苦労が楽しめます。

1666年に起きたロンドン大火がテーマとなっており、歴史を振り返ってみるのもおすすめです。

アークライト公式HP

イギリスの首都ロンドンの大火災後の発展をテーマにした作品です。

プレイヤーはロンドンの街を開発していき発展させ、そこから利益を得て最終的には名声を獲得していくことを目指します

アークライトさんの紹介にもある通り、ブラスシリーズで有名なマーティンワレスさんの作品です。この人の作品はしっかり作り込まれていて非常に面白い印象です。ちなみに2019年に発売されたブラスバーミンガム通称白ブラスは、現在BGGの総合ランキングで3位と世界的に驚異的な高評価の作品となっています。

比較的重めのボードゲームを作るマーティンワレスさんの作品ですが、ロンドンに関して言えば比較的ルールはシンプルです。ただし、マーティンワレスさんらしいちょっと変わったシステムも入っています。

発展させればさせるほど同時に貧困を生む(失点になる)というのが中々独特の味わいですね。

みんな大好き借金システムも搭載しています。

ロンドン 完全日本語版 ルール概要

ロンドン完全日本語版のルール説明です。

アクションの実行

各プレイヤーは手番のはじめにカードを一枚引きます。

そこから更に自分のターンで以下の4つのアクションから1つを実行します。

  1. 追加カード
  2. 開発
  3. 運営
  4. 購入

①追加カード

山札、もしくは場に出たカードから3枚引いて手札に加えます。まずはこれで手札を増やします。

カードの種類

カードには以下の4種類があり、それぞれバックカラーが違います。

  • 復興
  • 省庁
  • 財政
  • 貧困

英語名は「文化」とか「科学」とか「政治」とかそういう名前なので、日本語版はそこから若干変わってそうですね。

②開発

ロンドンの都市を開発します。

手札の市街カードを1枚場に出すアクションです。カードを場に出すには、コストとしてそのカードの色と同じ色のカードを1枚手札から捨て札にする必要があります。

また、場に出すために追加でお金を支払う必要のあるカードもあります。

捨て札にしたカードは共通の捨て札置き場に配置され、以降他のプレイヤーでも獲得できるようになっています。

▼コストとして、赤いカード1枚と2金を支払う必要があるカード。

引用:こちら

カードによっては手札から直接捨て札にすることで発動する効果が描かれているものもあります。

カードの出し方

こういうカードは通常のボードゲームだと単に横に並べていくものですが、このゲームの市営カードは何と既に自分が場に出したカードの上にも配置可能です。

これはどういう意味があるかというと、このゲームでカードを横に並べすぎると、貧富の差が激しすぎるということでカードの効果発動時に「貧困トークン」をその分だけ沢山受け取ることになります。既におかれているカードの上にカードを置くということは、その分貧困トークンを受け取る数を減らすことになります。

貧困トークンはゲーム終了時に失点になります。

③運営

都市の運営です。

場に出したカードの効果を好きな順番に発動します。発動コストはそれぞれのカードの左下に描かれており、足りない場合は発動できません。お金を払うだったり、カードを捨てるだったりします。

その後、カードに書かれた効果(お金獲得や勝利点獲得など)を享受して、最後に右下に描かれた処理(多くは使った市営カードを裏返して使用済みにする)を行います。

▼発動コスト無し。発動すると、任意のプレイヤー1人に貧困トークン1を押し付ける。2勝利点+自分の貧困トークン1つ削除。使用後に裏返す。

引用:こちら

カードによっては裏返し時に効果を発動するものもあります。

ただし、運営アクションのペナルティとして、運営のカード発動後に、自分の場に並べたカード1つに付き貧困トークンを1つ受け取ります。カードを重ねた山は1つとみなします。

④購入

溜めたお金で土地を購入します。

場に並ぶ「自治区カード」を描かれたコストを支払って購入することが出来ます。

自治区カードを入手するとそれを手元に置いて、即時効果が発動します。基本的には「カードを引く」「勝利点を得る」「貧困トークンを減らす」がセットになっています。

▼コスト7金。購入時に2ドロー4勝利点。更に貧困トークンマイナス1。更に特殊能力付き。

引用:こちら

自治区カードには「運営」アクション時に発動する効果や常時発動効果も書かれています。

基本的には、この自治区カード購入を狙っていくというのが、一つ大きなゲームの目的ですね。新しい自治カードを購入した場合は効果は上書きされていきます。

借金システム

マーティンワレスさんの作品らしく借金システムがあります。

10金のローンを借りることが出来ます。返すのに必要なのは15金(笑)。

沢山借金すると気持ちよくなれますが、返さなかった借金は最終的には大きな失点になります。

自分の手元にお金がない状況でお金が必要になった場合、強制的に借金になってしまうため、余裕ある資源管理をしておくことは重要ですね。

ゲーム終了条件

都市カードの山札が尽きたタイミングでゲームが終了します。

得点計算

得点計算は以下の通り。

  • ゲーム中に得た勝利点(市営カードや自治区カードからの即時得点)
  • 場に出している市街カードに書かれた勝利点
  • 残ったお金による勝利点(3金1点)
  • 手元のローントークン毎に減点(1つ7失点)
  • 手元の貧困トークン毎に減点(他プレイヤーとの差分比較で失点)

これらを計算して最も点数の多いプレイヤーの勝ち。

借金や貧困トークンによるペナルティはかなり大きく、これらに上手く対処できない場合は点数が0になることもあるでしょう。

ロンドン 第二版と第一版との違い

ロンドン英語版の第一版は2010年に発売されており、その後改良を加えて第二版が2017年に発売されました。

今回アークライトさんから日本語化されるのはこの2017年発売のロンドン第二版になります。

幾つか違いはあるのですが、大きな違いは「ロンドン市街用のボードが無くなった」点です。

元々は各プレイヤーカラーの家コマをロンドン市街ボード上に配置して、自分が復興に貢献した地区がわかるようになっていたのですが、今回はそれが撤廃されて完全にカード化されています。

ロンドンのマップボードが撤廃されて、それが代わりに20枚の自治区カードになったわけですね。

ボードゲームなのでボードが欲しい気持ちはわかりますが、若干蛇足な部分だったのですっぱり取り払われています。

また、ゲームバランスの面ではかなりテコ入れが入っています。カードの効果のバランス調整は勿論こと、借金の重みなどもかなり調整されているようです。

ということを踏まえると、特別な理由が無い限りは、今から遊ぶのであれば第二版一択でしょう。

ロンドン 完全日本語版 所感

イギリスの首都ロンドンの名前を冠するボードゲームの登場です。

イギリスのロンドンに留学した友達が言うには、ロンドンでは3時のティータイムを大事にしていて、そこで出てくる紅茶やスコーンが物凄く美味しい、とのことでした。流石ジェントルマンの国ですね。

イギリスは島国ですが、実はベルギーからユーロスターという高速鉄道が海底ドーバー海峡を通っており、気軽に陸路で入国が可能です。ただ、イギリスはシェンゲン協定に非加盟のため、入出国にはやや面倒な手続きが発生するはず。更にEU脱退で今はもっと色々面倒かもしれませんね。

さて、このボードゲームの日本語名は「ロンドン」という名前になっていますが、英語版はこれが第二版になっており2nd Editionの名前が入っています。日本語版は出ていないですが原作のリメイク作品になっています。

とは言ってもオリジナル版は大きな街ボードがあったのですが、それが第二版ではきれいさっぱり無くなっており、かなり大きなリメイクというかバランス調整が入ったようです。

しかしブラスといいロンドンといい、マーティンワレスさんは過去の名作をリメイクして新規に出すパターンが多いですね。そして都市をモチーフにした作品が多い(笑)

相変わらず見栄えが派手なボードゲームを作らない方ですが、ロンドンのゲーム内容は、しっかりユーロなボードゲームになっており、間違いなく楽しめる作品になっていると思います。

基本的には、カードを獲得してカードを出して、カードベースで発展していくというカードゲームになっています。

ただ、カードを場に出していく単純な拡大再生産と思いきや、カードを出し過ぎるとその分貧富の格差を広げ過ぎたということで貧困のペナルティを受けることになりますし、使ったカードも多くは使い切りになるなど、手札や場のカードの調整が頭を悩ませるポイントになりそうです。

そのため、すでに場に出しているカードの上に新しいカードを置くという、一見メリットには思えない変わったシステムが入っており、ここにマーティンワレスさんらしい不思議な感じを受けますね。一度広げたカードは除けないので、カードを横に展開しすぎると以降負のペナルティが拡大再生産していくことになります(笑)

また、コストとして誰かが捨て札にしたカードは他のプレイヤーが獲得可能になっているため、上手く相手に必要なカードなのかも考えて選択するドラフトのような仕組みにもなっています。

更にカードには明確に上位互換・下位互換のものが存在するため、この辺のアンバランスさがどういうプレイ感に繋がるかは非常に楽しみですね。

海外での評価も非常に高く、間違いなく面白いボードゲームの1つでしょう。

ロンドン 完全日本語版 内容物

  • 開発ボード(1枚)
  • 市街カード(101枚)[※カードサイズ:63×88mm]
  • 自治区カード(20枚)[※カードサイズ:79×120mm]
  • 得点マーカー(4個)
  • コイントークン(48個)
  • ローントークン(12個)
  • 貧困トークン(44個)
  • ルール説明書(1冊)

ロンドン 完全日本語版 のスリーブ

ロンドンは2種類のカードが入っています。63x88mmが101枚と、79x120mmが20枚ですね。

比較的シャッフルしやすいゲームなので、スリーブはあると良いかもしれません。

ロンドン 完全日本語版 紹介のあとがき

以上、ボードゲーム「ロンドン」のゲーム紹介でした。

見た目はシンプルですが、内容はパワフルなしっかりユーロのカードゲームです。

これは間違いなく楽しいやつですね。気になる方は是非プレイしてみてください。

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