今回はルートの拡張2「そびえる山のいきもの乱記」に登場する「カラス」種族『黒烏結社』について書いていきます。
ちなみに「黒烏」は「こくう」か「くろう」と読むようです。「こくちょう」や「くろからす」と呼んでしまいそうですが恐らく間違い。
黒烏龍茶のちょうど先頭2文字が「黒烏」です。
「こくう」か「くろう」か公式だとどっちなんだろう。
ルート拡張2『黒烏結社』について概要
ざっくばらんに書いていきます。
黒烏結社はどんな種族か?
- 専用の4種類の「陰謀トークン」を持つ。
- 陰謀トークンを発動させることで、得点確保に合わせて様々な効果を盤面にもたらす。
- 他プレイヤーは、裏向きの陰謀トークンの種類を当てることで、それを取り除ける。
- 陰謀トークンにより、爆発的な得点獲得が可能。
- 支配力を無視できる。
- 1回の募兵で一度に4体の兵士を盤面全土に展開することが可能。
特殊な「陰謀トークン」のバラマキが最大の特徴です。
強い点
陰謀トークンが強力
4種類の陰謀トークンは何れも中々の能力を持っています。この陰謀トークンが最大の特徴であり、黒烏結社最大の面白さになっています。
「爆破トークン」は、その広場の自分以外の配置物をすべて破壊する効果です。他プレイヤーが最も警戒するのはこの能力でしょう。逆に結社プレイヤーが最も楽しいのもこのトークンを発動して、大量の配置物を巻き込んだ瞬間です(笑)。
発動するにはトークンを配置してから、次の自分のターンが来る必要があり、それまでに最も他プレイヤーに狙われやすいトークンです。
「トラばさみトークン」は、その広場からの移動を禁止し、更にその広場への建築も禁止になります。建築禁止はそれなりに計算が狂う種族も多く、それなりに機能します。移動禁止も移動経路に置くだけで、その広場には移動できても、そこから先に進めなくなるわけで、中々邪魔です。
他のトークンに比べると邪魔というだけで、そこまで強力ではない印象で、点数稼ぎや他のプレイヤーへのけん制に使うのが主な気がします。
「コイントークン」は、発動時に他プレイヤーからカードを奪い、更に毎ターンのカードドロー枚数を増やしてくれます。これは他プレイヤーには大してダメージではないですが、結社にとってみるとカードドロー枚数が増えるので、それなりに重要で発動出番は多いです。
読まれやすいですが最初の1つ目はこのトークンを置くことが多いのではないでしょうか。常時1つは置いておきたいところ。
「紛争トークン」は、除去されると発動するカウンタータイプの能力で、除去されると周囲の広場に烏兵をばらまくことになります。なので、あえて除去されるように配置することも多いです。
逆に自分で発動しても能力は発動しないので、得点目的で無意味に公開することも多くなってくると思います。
陰謀トークンで大量の得点が可能
陰謀トークンの得点は「自分で表向きにしたときに表向きになっているトークン数」がそのまま得点になります。
トークンが3個表になっているときに、4・5個目を連続でオープンするとそれだけで9得点稼ぐことになります。もし6個目を公開できれば更に+6点でそれだけで15点。30点の半分をたたき出すことが出来ます。
結社はそこまで盤面影響力が高いわけではない上に、得点もそこまで稼いでいるように見えないことも多いのですが、このように状況によっては一気に大量得点できる可能性があります。
逆に言えば、この点を理解している他プレイヤーがいると、つぶされやすいかもしれません。
支配力を無視して、かつ、毎ターン盤面全体に4体の募兵が可能
放浪部族と同じ特殊能力を持っており、盤面の支配力を無視することが可能です。
そのため移動や募兵はかなり気軽にできます。
また、1ターンに1回だけですが、手札1枚を消費することで、その絵柄の全広場に1体ずつ兵士を募兵することが可能です。つまり、猫の本陣だけは例外でおけませんが、基本毎ターン4体募兵が可能です。他プレイヤーにとってみると、いきなり結社のコマが自陣に登場することになり、中々嫌な感じです。
この募兵しやすさと展開しやすさは他の種族にはない特徴でしょう。
クラフトが容易
クラフト用のリソースは陰謀トークンから生み出されますが、陰謀トークンを1つ置くだけならかなり簡単にできるため、クラフトも容易にできます。
比較的容易な部類でしょう。
というか猫部族が如何にクラフトしづらい種族かですね。。。クラフト専用の工房を建てないといけないとか、他の種族に比べると明らかにおかしな設計な気がします。
弱い点
陰謀トークンが取り除かれやすい
裏向きの陰謀トークンは反撃力を持っていますが、それにしても取り除かれやすいです。
結社は兵士コマを消費して陰謀トークンを配置するため、兵士は減りやすく、狙いを絞って攻撃されるとかなり簡単に陰謀トークンが減っていくことになります。1ターンに陰謀トークンを2,3個置こうとすると、兵士がその分大量に消費することになり、盤面の兵士は結構簡単に減っていきます。
取り除かれた際に発動するトークンもありますが、兵士を募兵してばら撒くだけなので、特別に強力というわけでもありません。次のターンに陰謀トークンを置くために消費されて終わりなんていうこともあるでしょう。
また、他プレイヤーは陰謀トークンを当てるためのチャレンジすることが出来て、見事に当てられると簡単に除去されてしまいます。
なので、トークンを簡単に除去できる猫などとタイマンで戦うとまず勝てないので、楽しむためには基本的には猫と鳥などの大きな戦いの間に、割って入って荒らすようなスタイルになるかと思います。森林連合に近い立ち位置ですね。
兵士は薄く広くで、盤面への影響力が低い
1ターンに4体も募兵できるのですが、それらの多くは陰謀トークン配置用に消費され、更に全領土にバラバラに配置されるので、兎に角兵士の配置が薄くなりがちです。一か所に何体も配置するのは中々難しいようになっています。
更にアクション数は3回ですが、毎ターン陰謀トークンを1回は配置すると考えると、移動や戦闘に使用できるのは残り2回です。
ということで移動もそうですが戦闘も中々しづらいようになっています。よほどチャンスがあれば攻撃を仕掛けると思いますが、基本的には兵士はいたとしても戦闘しないというかできないと思います。
ルート拡張2『黒烏結社』についてレビュー
モグラも楽しかったですが、このカラスもかなり楽しいですね。
能力を確認した限りだとモグラより使いやすいんじゃないかと思うのですが、いざ使ってみると、思ったほど思ったように制御できず、あれこんな感じなの?と首をかしげると思います。
盤面に広く展開して一見すると影響を与えているようにも見えるのですが、戦闘や移動などの能力に乏しく、こっそり陰謀トークンを配置して目立たないようにしていくことになります。ほんと薄く広くな感じです。
カウンター用のトークンを置いてみて様子見したりしても、思ったように相手が食いついてこないことも多く、もどかしい感じです(笑)。この辺はどんなプレイヤーとプレイしているかによるかもしれません。
他プレイヤーが慣れていないと、そもそもどんなトークンがあってそれがどの程度脅威なのかがさっぱりわからないので、この種族は慣れたプレイヤーと遊んでからが本番かもしれません。ただ、慣れているプレイヤー相手だと、そう簡単に陰謀トークンを置かせてくれないことも多く、苦しい戦いになるかもしれません。
バランス的にはカウンター系の陰謀トークンが1種類ではなく2種類あってもよかったかもしれませんね。
やることは結構単純ですし、勝ち方もわかりやすいので、使う分にはわかりやすく意外に初心者にお勧めできる種族です。毎ターン4体の兵士を召喚して適当に陰謀トークンをばらまいて行って、発動させたりさせなかったりして邪魔し続けるだけで楽しいと思います(笑)。
特に爆発トークンで広場をきれいさっぱり爆破したときは最高ですね。
弱点は陰謀トークンの除去と大変わかりやすいです。逆に結社プレイヤーは如何に除去されないように立ち回るかが重要でしょう。やはり、森林連合や放浪部族のように他のプレイヤーが戦っている横から、一気に大量得点して勝利をかっさらうようなプレイが必要になると思いますね。
ルート拡張2『黒烏結社』についてわかりづらい点
本拡張はかなりわかりやすい作りになっていますが気になった点を書いておきます。
除去された陰謀トークンは手元に戻ってくる
これは最初説明を読んでいても、どこにも書いてなかったので疑問に思っていたのですが、何らかの要因で盤面から除去された陰謀トークンは手元に戻ってきます。
一回遊べばわかりますが、もし手元に戻ってこなかったら、結社はすぐに何もできなくなります(笑)
何度も何度も使いまわすことで、他プレイヤーにプレッシャーを与えていきましょう。
ルート拡張2『黒烏結社』のエラッタ
モグラ同様にエラッタはなさそうです。グッジョブですね。
ルート拡張2『黒烏結社』 紹介の終わりに
以上、ルートの拡張2に登場するカラスの種族「黒烏結社」の紹介でした。
正体隠匿系のゲームが好きな人とかいいかもしれません(笑)。
次はルートの新マップやシステムについて紹介したいと思います。
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