今回はホビージャパンさんより2022年2月に発売が予定されているボードゲーム「開廷!脳内裁判」のゲーム内容を紹介していきます。
逆転裁判を彷彿とさせるコミカルな雰囲気のボードゲームの登場です。
ということで『開廷!脳内裁判』がどういうボードゲームなのか、所感とルール紹介を交えて説明していきます。
基本情報
デザイン | System: Corey Konieczka Art: George Doutsiopoulos |
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プレイ時間 | 約60-120分 |
プレイ人数 | 3-6人 |
対象年齢 | 12歳以上 |
版元 | Unexpected Games |
販売 | ホビージャパン |
発売日 | 2022年2月 |
希望 小売価格 | 4,950円(税込) |
ボードゲーム概要
ワタシは良心が痛むが、オレは自供したくない。俺は一体どうしたらいい?!
あなたはおそらく、あの銀行を襲撃すべきではありませんでした。
そして朝食にあの辛いブリトーを食べるべきでもありませんでした。
(問題を一つずつ解決しよう)あなたは自分に言い聞かせました。
(さて、ガイ。お前はしくじった。だがこの裁判は贖罪の機会になるかもしれないぞ。)
しかし、法廷で証言する準備をしているとき矛盾するいくつもの声が頭をいっぱいにしました。
あなたはどの声に耳を傾けるべきでしょうか?
引用:ホビージャパン公式HP
先日ホビージャパンさんから発売された一風変わった謎解き話題作「ザ・イニシアティブ」のデザイナー「Corey Konieczka」さんの新作で、世界同時発売の作品です。
これまた一風変わった作品で、銀行強盗をやらかした裁判中の被告の脳内に、プレイヤーが様々な声を語りかけ、裁判の方向性を決めていくというゲーム。英語タイトルは「voice in my head」なので「頭の中の声」という感じで、天使と悪魔のささやきってやつですね。プレイヤーの立ち位置は、このささやく天使や悪魔的な位置づけです(笑)。
ゲームシステムは「オークション」「正体隠匿」など。
このデザイナーさんは、何とあの「エルドリッチホラー」や「マンションオブマッドネス」の作者でもあり、かなり要素モリモリなアメリカンなゲームを作っていたわけですが、ここ最近は謎解きや読みあいなどの路線に路線変更しているようですね。
なお、プレイ人数は3人からです。1人や2人では遊べないので注意です。
ルール概要
海外未発売のゲームのため、現時点で把握できる内容からのみ記載します。
ゲームの目的
プレイヤーは、裁判に参加する検察官もしくは被告のペルソナの1つとして立ち回り、裁判に出席している6人の陪審員に、(自分の秘密目標に応じて)被告は「有罪」もしくは「無罪」だと思わせること。
プレイヤーの役割に応じて「有罪」「無罪」のどちらがどれだけあると好ましいかは異なる。
プレイヤーの役割
- 検察官1名:被告を「有罪」とするのが目的
- ペルソナ その他全員:「正直」「利己主義」「公正」「欺瞞」など、被告の性格・ペルソナの1つとなって、「秘密裏の目標」を達成するのが目的
検察官の役割
検察官は当然被告を有罪にするのが目的です。
陪審員の過半数に、被告は有罪だと思わせるように誘導します。
ゲーム開始時に、裁判の証拠や証人などのストーリーを伝える、ストーリーカードを4つから1つを選択します。
検察官はゲームの勝敗に絡むタイプのゲームマスター的な立ち位置ですね。
ペルソナの役割
ペルソナはそれぞれ隠された目標を達成するのが目的です。
「正直」や「利己主義」など様々な性格/ペルソナの1つとして立ち回ることになります。12種類のペルソナが用意されているようです。
脳内の「計画」「運動神経」などの行動分野に対して、コントロールマーカーを配置していき、被告が法廷でどのように立ち回り・問答するかをコントロールします。
ここのコントロールマーカーの配置は、オークションのシステムになっていて、各ペルソナプレイヤーの投票になります。それによって被告の行動が変わり、その結果陪審員からの印象が変わる(有罪・無罪・どちらでもない、の判断が変わる)ということになります。
プレイの流れ
- 検察官がストーリーカードを選択
- 検察官がステージ1の「裁判カード」を1枚引いて読み上げる
- 各ペルソナは時計回りに「制御マーカー」1つを配置していく
- 「裁判カード」を公開して解決する(オークションの解決)
- 裁判カード/戦略カードを補充する
- スタートプレイヤーを時計回りに回す
- これを繰り返し、5ラウンド終わったら、ステージ2の裁判カードを混ぜる
- 10ラウンド終わったら裁判終了。
- ストーリーカードの裁判終了を読み上げる
戦略カード
特定条件を満たしたときに使用可能なカードで、自分に有利な影響を与えるカードです。
全プレイヤーが一定数持っていますし、毎ラウンド補充されます。
オークション以外にこのカードが他プレイヤーとの大きなインタラクションになっているようです。
ゲームの終了と勝敗の決定
規定ラウンドをプレイして、6名の陪審員それぞれが有罪か無罪かどちらでもないか、いずれかの判決を出したか次第で、裁判の結果と勝敗が決まります。
「検察官」は、「有罪」の数が「無罪」の数より多いことが目的ですが、それ以外のペルソナの勝利条件はペルソナ次第で、「無罪」の方が多いことが目的だったり、「一定数以上の有罪」があることが目的だったりします。
この辺の勝利条件が隠されているのは、まさに正体隠匿系という感じそのものですね。
役割カードは13枚なので、13種類の勝利条件があるようです。
内容物
- ゲームボード 1枚
- プラスチック製プラットフォーム 5台
- ルールブック 1冊
- 裁判カード 48枚(63×89mm)
- 戦略カード 24枚(63×89mm)
- 役割カード 13枚(63×89mm)
- ストーリーカード 4枚(63×89mm)
- トークン100枚
- 心理プラットフォーム 1枚
- リファレンスシート 5枚
- 検察官用ついたて 1枚
スリーブ
「開廷!脳内裁判」のカード枚数とスリーブは以下の通り。
- 63 mm x 89 mm:89枚
「開廷!脳内裁判」のあとがき
以上、ボードゲーム 「開廷!脳内裁判」 のゲーム紹介でした。
裁判をテーマにしたボードゲームで非常に気になる内容ですね。大分コミカルな雰囲気のゲームになっており、実にアメリカンな感じがします(笑)。
少人数でも楽しめそうですが、基本的には大人数でワイワイ遊んだほうが面白いタイプのゲームではないかと思いますね。
ザ・イニシアティブのような謎解きとかではなく、普通に読みあいや心理戦の類のゲームで、正体隠匿系にはなりますが、苦しさはないタイプのゲームではないかと思います。
正体隠匿系が苦手な人の一番の要因が、嘘をつく苦しさだと思うのですが、正体隠匿系にもかかわらずその苦しさがないって凄い重要だと個人的には思います。
あとはこのゲームに他のプレイヤーを妨害する要素が、どれくらいあるのかは気になるところですね。基本的には自分の有利になるように投票していくわけですが、投票権は全プレイヤーが等しく持っているわけで、それだけだと戦略性の無いゲームになる気がします。
ということで、戦略カードがそれなりにお互い妨害することが出来るカードになっていて、自分と相反するようなプレイヤーには、積極的にこのカードを使って影響力を落としていくことになるのだと思います。
過去あまり遊んだことのないタイプのゲームな気がしますが、果たしてどうなるやらプレイ感が楽しみです。
海外でも未発売ながら既に注目されている作品で、かなりワクワクしますね。機会があればプレイしてレポートしてみたいと思います。
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