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クライオ:氷の惑星 ボードゲーム紹介とレビュー

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今回はホビージャパンさんより2021年4月に発売されたボードゲーム「クライオ:氷の惑星」のゲーム内容を紹介していきます。

ボードゲーム「クライオ:氷の惑星」がどういうボードゲームなのか、ある程度ルール説明もしていきます。

かなりの注目作遂に発売です。

↓クライオ:氷の惑星 絶賛発売中

クライオ:氷の惑星 基本情報

デザインSystem:
 Tom Jolly, Luke Laurie
Art:
 Bree Lindsoe, Jasmine Radue & Samuel R. Shimota
プレイ時間約60-90分
プレイ人数2-4人
対象年齢13歳以上
版元Z-MAN Games
販売ホビージャパン
発売日2021年4月
希望
小売価格
7,150円(税込)

クライオ:氷の惑星 ボードゲーム概要

出典:BGG

プレイヤー達が載っていたコロニー宇宙船は未知の氷の惑星に急降下(実はパッケージは宇宙船が墜落している絵です)。修理不可能なほどに破損してしまい、これでは暖を取るのも困難な状態です。

各プレイヤーは生き残りをかけて独立した派閥の1つとなり、暖を取れる惑星の地下の洞窟の支配権をめぐって争いつつ、日が暮れるまでに資源や物資を集めていきます。

2~4人プレイのワーカープレイスメントゲームで、プレイヤー達は極寒の氷の惑星で生き延びるために、様々な行動を行うことになります

基本的にはワーカープレイスメントのゲームで、ワーカーはドローンになっています。自分の船からドローンを操作して、それを駆使して資源を獲得したり、凍結状態の乗組員を救助したり、洞窟に救助した乗組員を送り込んだりできます。

プレイヤーは、この惑星から資源を得ることも出来て、それらをドローンのアップグレードに使用することも可能です。ドローンがアップグレードされると、プレイヤーの実行可能なアクションが増えます。

アップグレードカードを使用すると、そのプレイヤーはゲーム全体で使用できる特殊能力を得ることが出来ます。常時能力を得るということですね。

秘密ミッションはその名の通り秘密裏に達成するべきミッションで、プレイヤーがそれを達成した場合に、ゲーム終了時に自分の派閥のボーナス得点となります。

乗り物カードは、派閥のメンバーを輸送し、また、惑星の更に多くの場所に移動可能にします。

最終的には、惑星の洞窟は地下深くまで探索可能になり、生存者に安全な定住の地を提供します。

太陽が沈んで完全に極寒の惑星となる前に、自分の派閥の領地を洞窟の地下に沢山確保して、派閥の力を示すことが出来たプレイヤーの勝ちとなります。

クライオ:氷の惑星 ルール概要

メインボードは上下2つにわかれています。

ボードの上部は墜落した4隻のコロニー船が示されており、アクション実行用のワカプレスペースとなります。ここにドローンを派遣(ワーカープレイス)して、何らかのアクションや資源を得ることが出来ます。

4隻のコロニーは、それぞれメインで得られる資源が異なり、使用できるアクションも特徴がわかれています。

↓こちらがワカプレスペース。墜落したコロニー船にドローンを派遣。

出典:BGG

ボードの下部は、乗組員を移動させて居住させるスペースで、主に得点用のスペースです。送り込んだ乗組員の人数とそのマジョリティによって得点が得られます。

↓こちらが洞窟スペース。乗組員を居住させて得点。

出典:BGG

各プレイヤーに配られるプレイヤーボードは、ドローンスタンバイ用の領域が6つ・保持しているリソースの量を表す領域4つ・エネルギーを表す領域1つからなっています。

↓プレイヤーボード。ドローン管理とリソース管理、アップグレードカードの管理を行う。

出典:BGG

プレイヤーボードは各種カードによりアップグレードされ、またドローン帰還時に資源獲得等の能力を発動させるアップグレードも可能です。

各ターンプレイヤーは時計回りで「展開」「リコール」「スクラップ」の内の3つから1つを実行していきます。

①展開

いわゆるワーカープレイスメントの実行です

クライオではワーカーはドローンコマです。ドローンは最初から3つ保持しており、ゲーム中に増えることはありません。

プレイヤーボードにあるドローン1つを、ボード上部の墜落したいずれかの船の船内のドローン着陸スペースに配置します。その配置された場所と隣接するスペースのアクションを実行します。隣接マスのアクションを実行するので、置いた位置に応じてアクションの選択肢が2つだったり4つだったりします。

目的のアクションを実行できる場所は複数ありますが、あえて他のプレイヤーがやりたいアクションを出来ないような場所に配置されることが多いです(笑)

ボード上で実行可能なアクションはざっと以下の通り

  • リソースを獲得
  • クルーポットを獲得
  • アップグレードカードをドローかプレイ
  • 洞窟の未知の部分を探索
  • 乗組員を洞窟に輸送

「リソース獲得」は読んで字のごとくリソースを幾らか得るアクションです。選択したアクションマスのリソースチップに描かれた資源を獲得するか、もしくはドローンの発着スペースに配置します。ドローン発着スペースに配置されたリソースチップは、ドローンが帰還したタイミングで発動して、描かれた資源を得ることが可能です。

再序盤に最も選択されることが多いのがこのアクションでしょう。まずはドローンが帰還した際に発動する能力を強化していくのが鉄板かと思います。

クルーポットは、墜落した宇宙船内で冷凍睡眠している人です。ボード上に各プレイヤー一定数が置かれた状態でゲームがスタートします。これらを確保して最終的に洞窟に輸送してあげるのが大きな目的の1つです。

4つの宇宙船のそれぞれに置かれたクルーポットを、植物資源を支払うことで獲得可能です。植物の資源は基本的にこのクルーポット確保のために使用されます。クルーポットの確保は上限があり、デフォルトで3個、輸送船をアップグレードするとその分置ける数が増えます。

「アップグレードカード」は、自分だけの特殊能力を得たり、得点効果を得たり、輸送能力を増やしたり、様々な効果を得ることが可能です。

カードの使用には主に鉄が使用されます。カードを引くか、手札からカードを出すかを選択します。

カードには主に3つの用途があります。洞窟にコマを送るには輸送船アップグレードが必要で、確保可能なクルーポット数が増えます。常時効果として強化に使用すると、常時得られる特殊効果が発動します。隣接2アクションを実行可能などかなり強力な効果が多いです。カードを秘密目標として確保するとゲーム終了時の得点になります。残した資源数が得点になったり、送り込んだクルーポットの数などが更に得点に変わるようになります。

「洞窟への輸送」でクルーポットを得点化することが出来ます。送り込まなかったクルーポットは1点ですが、洞窟に送り込むと1個2点となります。そこからさらにエリアマジョリティによる得点があったり、探索した地下マスに特殊な効果があったりもします。

洞窟への輸送にはエネルギーが必要です。遠くの穴にクルーを送るためにはそれだけ必要なエネルギーが多くなります。エネルギーはアクションで赤い鉱石から変換して得ることが可能です。赤い鉱石の主な用途はエネルギーの獲得で、エネルギーの主な用途はこの洞窟内の移動です。

②リコール

全てのドローンをアクションスペースから回収。この時に事件が起きます。資源を獲得したりポットが破壊されたりします

このゲームの大きな特徴としてワーカーの回収時に色々発生する点があります。ここがかなりミソです。

ドローン回収時に、自分のプレイヤーボード上で自分でプロットしたアクションが実行されるのが、他のワーカープレイスメントには中々ない面白いポイントです。プロットできるアクションタイルはワーカードローンを派遣して配置したマスから取得するため、プレイ毎に帰還時アクションが変わってきます。

またドローン回収時に得られる資源を生み出すために、クルーポットを特定の労働スペースに配置することも可能です。船外労働というていらいしです(笑)

更にリコール時には場の事件トークンを1つ解決します。これは単純に資源を獲得するだけのアクションであることもあれば、特定の船のポットが爆発されるということも起きます。

この爆発ですが、事件トークン次第では爆破せざるを得ない状況も出てくるため、ある程度の期間救出されなかったクルーポットは破壊される可能性が高いです(笑)。得点源であるクルーポットを他プレイヤーが未救出な状態で破壊できるので、プレイヤー間の直接攻撃的な側面になっています。

ちなみに事件トークンが減っていくとゲーム終了条件である日没が近づいてきます。なのでリコールしまくるとゲームが終わります。

このゲームはスタートプレイヤー奪取アクションは無いのですが、全プレイヤーがドローン3機で3アクション→リコールを繰り返すと、実質一番最初のスタートプレイヤーが常にスタートプレイヤーとなってしまいます。

ドローン3機全てを使う前にリコールをすることで、他のプレイヤーのリコールタイミングを上手くずらして、実質スタートプレイヤー獲得のようなアクションとすることが出来ます。

③スクラップ

手持ちのカードや資源タイルをスクラップ化して、代わりにそこに描かれた資源を得ることができます

慣れないうちは忘れやすいですが、スクラップは緊急で獲得する資源として活用できます。

カードはそのまま幾らかの資源に変換できるため、持っていて無駄になることが無いですね。

ちなみにフリーアクションなので、ドローン配置やリコールとは別に実行可能です。

ゲーム終了条件

これらが、太陽が沈むイベント発生か、もしくは、乗組員ポットが全て洞窟に配置されるまで繰り返します。どちらかの条件を満たしたらゲーム終了。

クルーポットの帰還を繰り返すと太陽が沈むイベントに近づくため、ゲーム終了はある程度調整が可能なようにできています。急いでゲームを終わらせたいのか、尻上がり戦術でのんびりプレイしたいのか、プレイヤー次第です。

得点計算

得点は以下の通りで、最も勝利点を稼いだプレイヤーの勝ちとなります。

  • 洞窟内の乗組員ポット1つで2点
  • 車両かプレイヤーボード上のポット1つで1点
  • アップグレード1つに付き1点
  • 秘密ミッションの得点?点
  • 洞窟のマジョリティ:?点

基本的にクルーポットを洞窟に送り込むことと洞窟のマジョリティで多くの得点を狙いますが、秘密ミッションもかなり多くの得点が狙えます。

それ以外の細かい要素からも少なからずの得点源となりますが、これらは補助得点な位置づけですね。

クライオ:氷の惑星 所感

個人的評価:★★★★★(満点)

ホビージャパンの紹介動画で、北島さんとねいじまさんが、嬉々として紹介していたのが大変印象深かった作品です(笑)

個人的には全然ノーチェックだった作品なのですが、あそこまでハイテンションで紹介されると興味を持たざるを得ませんでした。ということで記事作成に至ります。

↓私が興味を持ったホビージャパンさんの3月~新作紹介動画はこちら

Z-man Gamesなので名作「パンデミック」を出版しているアメリカの会社ですね。箱の中身の仕切りを見る限りだと如何にもZ-manだぞという感じの作りになっています(笑)。それなりに機能的な作り。

このCGが進化して映画などでも派手なSF映画が増えている中で、あえて古き良きSFテイストなアートワークになっている点が渋い良い感じのボードゲームです。

ドローンをワーカーに見立ててプレイするボードゲームは、私はあまり知らないのですが他にあるんでしょうか?

生き残った数少ない人同士で救い合えば良いじゃないかと思わなくはないのですが、そこは設定上仕方なく奪い合いが起きてしまうわけですね(笑)。「アウトリブ」なんかもそうですが、サバイバル系は対戦型ボードゲームになるケースも多いようです。

↓ホビージャパンさんのクライオのプレイ動画はこちら

比較的長めの動画になっていますが、気になっている方は必見です。

ワーカープレイスメントと言えば「アグリコラ」などが有名ですが、結構苦しいことが多いというのがワーカープレイスメントシステムの良さであり人を選ぶ点だと思います。

このクライオではワーカープレイスメントシステムではありつつも、同じアクションは複数個所から選択できますし、毎ラウンド飯が必要みたいなこともないので、苦しさはかなり抑え気味に出来ていると思います。

資源も色々ありますが、それぞれに用途がしっかり意味づけられていて、どういう資源をいつ得ていくかなどは悩ましくも楽しく出来ています。

カードは枚数がありますが種類は8種類しかないのが良いのか悪いのかという感じです。その分ゲームバランスは保たれやすいですが、各プレイヤーがある程度似たようなプレイにならないかは気になります。この辺は拡張で増やしてくる部分でしょうか。まあ実際にはどのプレイヤーも全然違ったカードの使い方になるんですけどね。

クルーポットの爆破に関しては、ゲームシステム上いつかは必ず爆破しないといけないようなバランスになっているので、ここはインタラクションとして楽しむしかないですね。プレイ人数が多いと特定のプレイヤーだけ狙うなどにはならず、バランス良く爆破されていくと思います(笑)

クルーポットは各プレイヤー15個しかないため、ある程度クルーポットを守るような行動は重要ですね。得点にしかならないので序盤は不要そうに見えますが、持っているだけで1個1点、洞窟に送り込めば1個2点になります。マジョリティ争いにも使用されるので、かなり重要です。

ゲームは意外にサクサク進んでいき、え?もう終盤?という感じになると思います。クルーポットを全然洞窟に送り込めずに終盤になりますが、終盤はそれらのポットをドンドン洞窟に送り込んでいくフェイズになります。

ちなみに、このゲームの強化には上限があるので、コンボしまくって無双するというのは不可能で、終盤でもそれなりに資源が不足して緊張感のある状態が続きます。これは好みがわかれる点でしょう。

総合してクライオは普通に面白いワーカープレイスメントの良作だと思います。面白いか否かでいったら普通に面白いです。ただ、アグリコラなどの中毒者続出のモンスターワーカープレイスメントゲームに取って変わる位ではないレベルの良作。

ゲーム中にランダムに変わる部分は多く、リプレイ性は担保されていますが、派手なプレイ感の違いは無い感じ。超有名ボードゲーム「カタン」はベースのルールは変わらずに、タイルと数字が変わるというシンプルな方法でリプレイ性を担保していますが、このクライオもまさにあんな感じの渋い感じにリプレイ性が担保されている印象です。

比較的苦しさが低めで、かつしっかりしたワカプレボードゲームを楽しみたいならお勧めです。SFの世界観に惹かれるのであればなお楽しめるでしょう。

クライオ:氷の惑星 内容物

  • ゲームボード1枚
  • プラットフォーム 4枚
  • ドローン 12機
  • 乗員ポッド 60個
  • 資源マーカー 16個
  • エネルギーペグ 4個
  • カード 40枚(63.5×89mm)
  • 洞窟タイル 14枚
  • 損壊マーカー 12枚
  • 資源タイル 60枚
  • 事件トークン 33枚
  • リファレンスカード 8枚(63.5×89mm)
  • 得点記録用紙1冊

クライオ:氷の惑星のスリーブ

スリーブの大きさは63.5mm×89mmなので一般的なトレーディングカードサイズです。

クライオ:氷の惑星 紹介のあとがき

以上、ボードゲーム「クライオ:水の惑星」のゲーム紹介でした。

重量級の部類ですが、文句なしに面白いボードゲームだと思います。過去のボードゲームに中々無い設定と作りになっており、新鮮なプレイ感が楽しめます。

海外で話題で期待の新作ボードゲーム「クライオ:氷の惑星」。気になる方は是非チェックしてみてください。

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