どうもTEENOです。皆さんアンドーンテッドノルマンディープラス楽しんでますか?
私は1人・2人・4人。何れの人数でもプレイしてみた位には楽しんでいます。斬新なシステムで面白いです。
ただ、アンドーンテッドノルマンディープラスをプレイしていて、一度かなりの泥試合になるったことがあったので、気になって色々調べてみました。
その結果、日本語版には「拡張で追加されたルールの記載が抜けてそう」だということが分かったので、この記事で共有します。
アンドーンテッドノルマンディープラスの支配アクションに関する重要な追加ルール
アンドーンテッドノルマンディープラスの「支配アクション」に関して、新旧ルールについて説明していきます。
支配アクションとは?
「支配」アクションは、最も基本的な兵科である「小銃兵」ユニットのみに許されたアクションです。目標地点を支配して、自陣にポイントを獲得するためのアクションです。
アンドーンテッドノルマンディープラスは、基本的にはこの目標地点を沢山支配することを目指すゲームです。目標地点には1点や2点など得点が割り振られています。相手の陣営より先にその拠点を支配すれば得点が入ります。
支配ポイントを一定得点を獲得すれば勝利というわけですね。
支配アクションは勝利点行動ということになります。
支配アクションの制約とは?
支配アクションは、このゲームの勝利点行動、いわゆるゲームの目的のため、そう簡単には実行できません。
- 「小銃兵」ユニットしか実行できない
- 敵ユニットが1体でもいる地点では実行できない
このアクションは、最も基本的なユニットである小銃兵しか実行できないため、小銃兵を前線に送り込んで確保する必要があります。なのでこのゲームの小銃兵は非常に重要です。
また、敵ユニットが1体でもいる地点は支配アクションが実行できません。
「敵がいる地点は支配できない」「敵がいなくなって初めて支配可能」。というルールは一見すると理にかなっているようにも思えるのですが、これがかなりくせ者のルールでした。
何故なら自分の「偵察兵」や「戦車」など適当な機動力のあるユニットをその地点に雑に送り込んでおけば、敵はそこを支配できなくなってしまいます。このゲームのシナリオは、目標地点はかなりギリギリの得点に設定されています。なので、1,2か所邪魔されるだけで全然勝利に届かなくなります。
また、このゲームは敵ユニットを盤面から除去するには、攻撃アクションを何度も当てないといけません。
そのためデッキを何度もも回して、何度も何度もサイコロを振って、そのユニットを攻撃する必要があります。しかし、敵は敵でサプライからカードを補強することで簡単に生存時間を延ばすことが出来ます。
支配アクションの制約の結果どうなるか?
その結果どうなるかというと、お互いがお互いの狙った地点にユニットを派遣し合って支配を邪魔し合い。補強されることで中々ユニットが除去できない。その内支配のために移動していた小銃兵は、脆いので目標地点の敵のユニットを排除しようとしている間に、ハチの巣になって疲弊。
拠点を支配できるのは小銃兵だけで、支配できる小銃兵が疲弊するとやれることがなくなるため、最終的には支配をあきらめて、お互いがお互いの兵力を打ちまくって、ユニットの除去を狙うだけのゲームになるなんてことも。
泥仕合ですね。
ルールを良くわかっていない初心者プレイヤーなら見逃すと思いますが、慣れると1ユニットで簡単に相手を邪魔できることがわかるので、慣れたプレイヤー程お互い支配を邪魔し合うことになるでしょう。
まあ、これがかなり気になったので色々調べてみました。流石に支配ルールバランス悪いのではないか?と。
調べた結果、この点はやはり海外でも問題になっていたようで、拡張である「Undaunted Reinforcements」にて改善されているのを見つけました。
支配アクションの新ルール
それがこちら。「Undaunted Reinforcements」の説明書から抜粋しました。
- 旧ルール:敵ユニットが1体でもいる地点では、支配を実行できない
- 新ルール:敵ユニットが1体でもいる敵に支配された地点では、支配を実行できない
新ルールでは、支配できない条件に、敵ユニットがいるという条件に加えて「敵に支配されている地点」という条件が加わりました。
これはかなり大きな重要な変更点です。
このゲームは中立拠点の奪い合いになるわけですが、新ルールだとこれまでのように雑にユニットを送り込んで敵を妨害、みたいなことができなくなるわけです。
機動力が高く未偵察地点も進んでいける「偵察兵」なんかは、旧ルールなら簡単に相手の確保したかった地点に移動して、たった1体で相手の大軍勢の妨害が出来ていましたが、それが出来なくなります。
敵にその地点を取られたくないなら、敵の小銃兵の進軍を妨害するか、自分の小銃兵でその地点を先に奪う、しかないわけです。命中率の高い制圧アクションなどは今まで以上に重要になりそうです。
機動力のあるユニットを敵陣真っただ中に送り込んで拠点を妨害するのは、これまで通り牽制にはなるでしょうが、ユニットを排除しなくてよいのでお邪魔度合いは激減です。多くの場合は敵の小銃兵に簡単に支配されてしまうでしょう。
これにより、無駄な攻撃の打ち合いはなくなり、拠点支配はスムーズになり、泥仕合化は間違いなく減ると思われます。
新ルールの副作用として、支配が以前より簡単になってしまい、場合によってはあっさりゲームが終わってしまうかもしれません。ただ、泥仕合になってお互い疲弊しながら時間をかけてゲームを続けるよりは断然ましでしょう。
ということで、私は今後はこのルールを採用したいと思います。
日本語版ルールブックに、何故この支配の新ルールが書かれていないのか?
ちなみに、日本語版ルールブックに何故書かれていないか?ですが。
英語版も基本セットは今の日本語版と同じルールでした。ただ、「Undaunted Reinforcements」という拡張で今回の新ルールが追加されています。
日本語版はアンドーンテッドノルマンディー「プラス」ということで、「Undaunted Reinforcements」の中で基本セットに使用可能なルールだけを持ってきた日本独自のセットになっています。
その際に、この新支配ルールを持ってきてルールブックに追記するのが(意図的かはわかりませんが)漏れていたということですね。
以上、アンドーンテッドノルマンディープラスの支配の新ルールについての紹介でした。
アンドーンテッドノルマンディープラスは、システムは間違いなく面白く画期的なゲームですが、ゲームの展開によっては収束性が悪く、泥仕合化してプレイ時間が長期化することがありました。これはそれを解消するための良い追加ルールだと思います。
アンドーンテッドノルマンディープラスで遊ばれている方は、是非このルールを活用してみてください。
関連記事
「アンドーンテッド:ノルマンディー・プラス」完全日本語版 ボードゲーム紹介とレビュースポンサーリンク