今回はホビージャパンさんより2021年9月に発売されたボードゲーム『グレートプレインズ』のゲーム内容を紹介していきます。
9月はホビージャパンさんより2人用ボードゲームが複数発売です。
『グレートプレインズ』 基本情報
デザイン | System: Trevor Benjamin Brett J. Gilbert Art: Klemens Franz |
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プレイ時間 | 約20分 |
プレイ人数 | 2人 |
対象年齢 | 10歳以上 |
版元 | Lookout GmbH |
販売 | ホビージャパン |
発売日 | 2021年9月 |
希望 小売価格 | 3,960円(税込) |
『グレートプレインズ』ボードゲーム概要
低地で出会った動物を召喚し、縄張り争い!
我々の古の祖先は、洞窟の壁に絵を描き、周囲の世界やそこにいる動物などの物語を伝えようとしていた。
そしておそらく、彼らはその物語に命を吹き込むためにゲームをしていたのだろう。そう、今のあなたのように……
これはとある謎めいたゲーム。
そこで二つの部族が大いなる平原(グレートプレインズ)の支配を争う様は、ゲームほど謎めいてはいない。
精霊獣の世界の力を借り、彼らは山を越え、低地を抜け、互いの縄張りを奪い合う。己の部族が生きていくために。
「グレートプレインズ」は古の祖先の戦いの追体験だ。
引用:ホビージャパン公式HP
- Great = 素晴らしい
- Plains = 平原
ということで「素晴らしき平原」という感じのタイトルです。
動物たちの力を借りた、草地を巡る縄張り争い(陣取り)ゲームという感じのシステムで2人プレイ専用のボードゲームになっています。
『グレートプレインズ』ルール概要
グレートプレインズのルール概要を紹介します。
このゲームのざっくりした目的としては、黄色の草原のマスを奪い合う陣取りゲームになります。
セットアップ
最初に縄張り争いするマップをセットアップします。
▼この6角形のボードを
▼ランダムにこのように7個組み合わせたら準備OK
初期縄張りの配置の決定
マップは合計で7つの正六角形のボードから形成されています。
各プレイヤーは交互に1つボードを選んで、洞窟が描かれたマスに自分の色の洞窟タイルを置いていきます。この洞窟タイルが自分の最初の縄張りの拠点ということになります。
各プレイヤーが3個ずつ洞窟タイルを置いたら完了。1つのボードだけ洞窟タイルが置かれないマスになります。
ターンの流れ
各プレイヤーは交互に、自分の洞窟タイルもしくは自分の既においているコマに隣接するように、新しいコマを配置して行きます。
ただし、山のマスにはコマは配置できません。ボードはそれなりに山だらけなので、それなりに配置制限があります。
基本的には、これを20個のコマが無くなるまで繰り返していくだけです。
動物タイル
この動物タイルによって、このゲームの縄張り争いがより戦略的になっていきます。
動物タイルの獲得
ボード上にはセットアップ時に動物タイルが配置されていますが、動物のいるマスに自分のコマを配置した場合、「動物タイル」を獲得できます。
これらの動物タイルは、配置時に使用することで、特殊な能力を発動します。
馬の能力
- 2マス先に配置可能(ただし山は越えられない)
馬の能力を使うことで、他のプレイヤーのコマ有無にかかわらず、2マス先までコマを配置できます。
ただし、山のマスは越えられません。
鷲の能力
- 2マス先に配置可能(ただし山以外は越えられない)
ワシの能力を使うことで、山を越えて2マス先にコマを配置できます。
馬とは逆でこちらは山以外の平地を超えることが出来ません。
熊の能力
- 他のプレイヤーコマを押し出して配置可能
熊の能力を使うことで、他のプレイヤーのコマを押し出すことが可能です。
押し出しには幾つかルールがありますが、他のプレイヤーのコマを制御することが出来ます。
押し出し先が「山マス」だったり「ボード外」の場合、押し出されたコマはゲームから除外されます。
ゲーム終了条件
各プレイヤーが手持ちのコマ20個を配置したらゲーム終了
交互にコマを置いていくので合計20ラウンド経過で終わりということですね。
得点計算
「草地マス(黄色のマス)」の連続した固まりを確認して、その草地の固まりに最も多くコマを配置しているプレイヤーが、縄張り争いに勝ったということで、その草地から得点を得ます。
- 草地マスの数:1点
- 草地マスに隣接する水源マスの数:1点
それぞれの草地マスのマジョリティを確認して、それぞれ得点を計算して、最も得点の多いプレイヤーの勝ちです。
『グレートプレインズ』レビュー
非常にお手軽な陣地争いのボードゲームです。
かなりシンプルで、毎ターン「山のマス」以外に自分のコマを配置して行くだけ、というルールになっています。
版元はLookoutゲームズさんなので、前回紹介したグラスゴーのようにウヴェローゼンベルグさんの会社です。ロンデル形式のシステムを取り入れた2人ボードゲームは良く出す会社ですが、このように陣地争いというテーマの2人用ボードゲームを作るのは珍しいんじゃないでしょうか。
その分変に凝ったシステムを入れるのではなく、無駄をそぎ落としてシンプルながらしっかり楽しめる作りになっているように思います。ボードゲーム界の巨匠アレックスランドルフさんのボードゲームのような、一見するとシンプルだがしっかり戦略的で奥が深いタイプのように感じました。
陣取りゲームは苦しさのあるゲームというイメージが私にはあるのですが、ルールがシンプルな分そこまでバチバチな押し合いにはならないようにも思います。「熊のタイル」だけが唯一相手プレイヤーを押し出して直接マジョリティに干渉できる能力なので、そこの使い方が重要になってくるでしょうか。それ以外は本当に先勝ちで黄色の草地に早く沢山コマを配置したもの勝ちという感じ。
ランダム要素は無いのでいわゆるアブストラクトというジャンルのボードゲームになりますね。アブストラクトのガチゲーではあるが、お手軽さもある感じ。
ボードは両面の作りで配置は毎回ランダムに決めるため、縄張り争いのための草地マスや障害となる山マスの配置はプレイ毎に全然異なることになります。この点が何度プレイしても新鮮にプレイできるポイントでしょうか。7つのボードの初期配置の組み合わせは、配置場所・向き・表裏、と非常に膨大で、2度同じマップをプレイすることはほぼ無いと言っても良いでしょう。
何とこのデザイナーさんは「ウォーチェスト」「マンダラ」「アンドーンテッド:ノルマンディー」の作者だそうです。これらは3作品共2人専用のボードゲームで、なおかつ世界中で非常に評価の高い作品です。
「マンダラ」は個人的には2人専用の軽量級ボードゲームとしてかなり高評価の作品ですし、「ウォーチェスト」が大人気作品であることは言うまでも無いでしょう。
ということで本作「グレートプレインズ」も、しっかり楽しめて非常に人気が出る2人専用作品になっているんじゃないでしょうか。発売が楽しみですね。
『グレートプレインズ』内容物
- 洞窟タイル6枚
- 動物タイル9枚
- 部族トークン40個
- 両面ボード7枚
『グレートプレインズ』のスリーブ
グレートプレインズはカードゲームではないので、スリーブは不要。
『グレートプレインズ』紹介のあとがき
以上、ボードゲーム「グレートプレインズ」のゲーム紹介でした。
シンプルな2人用陣取りボードゲームですが、しっかり遊べて中々良いシステムになっていると思います。
気になる方はチェックしてみてください。
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