今回はホビージャパンさんより2021年3月発売されたボードゲーム「レース・フォー・ザ・ギャラクシー(Race for the Galaxy)」第二版のゲーム内容を紹介していきます。
これは待ち望んでいた人は多かったでしょうし正直再販は絶望的だと思っていた人多いんじゃないでしょうか。
ということで、ボードゲーム「レースフォーザギャラクシー(Race for the Galaxy)」第二版について、どういうボードゲームなのか、初版と第二版の違いなどを交えながら、所感とルール紹介をしていきます。
レースフォーザギャラクシー第二版 基本情報
デザイン | Tom Lehmann |
---|---|
プレイ時間 | 約30-60分 |
プレイ人数 | 2-4人 |
対象年齢 | 12歳以上 |
版元 | Rio Grande Games |
販売 | ホビージャパン |
発売日 | 2021年3月 |
希望 小売価格 | 4,400円(税込) |
レースフォーザギャラクシー第二版 ボードゲーム概要
プレイヤーはそれぞれ能力が異なった星間国家を受け持ち、カードを引くための「探査」、社会的発展や開発を進める「発展」、他の星系を支配下にする「移住」、生産物を取引する「消費」、商品を生み出すための「生産」の各アクションを駆使し、星間国家を築き上げていく。
勝利するためには、自分の最初の「ワールド」にとってベストな勝ち筋を計画し、他のプレイヤーの意図するところを見抜き、自分にとって最適なアクションを選ばなければならない。あなたはライバルのほかの星間国家に先駆け新たなる世界に版図を広げ、様々な技術や制度を開発し、自身の星間国家を最も繁栄したものとできるだろうか
引用:ホビージャパン公式HP
文字で書くと良くわかりませんが、レースフォーザギャラクシーは、SFの世界の宇宙開拓をテーマにした、カードベースのゲームです。
カードを使った拡大再生産が非常に気持ち良いボードゲームの名作の1つです。
レースフォーザギャラクシー第二版 ルール概要
カード場に出すことで自分の惑星軍団を発展させていくボードゲームです。星間国家を最も大きく発展させた=勝利点を沢山稼いだプレイヤーの勝ちです。
プエルトリコやサンファンのような、アクションカード選択方式が特徴です。
レースフォーザギャラクシーがプエルトリコやサンファンと違うのは「全員が同時にアクションを選択する」という点です。ヴァリアブルフェイズシステムと言います。(プエルトリコやサンファンは親プレイヤーだけがアクションを選択します)。
各プレイヤーは毎ターン5種類から1つのアクションを選択します。そして5つの内、プレイヤーが誰か1人でも選択したアクションは、全プレイヤーが実行できます。更にその中でも自分が選択したアクションには多少のボーナスを貰えるというのが特徴です。
全プレイヤーが同時にアクションを選択して、それらを提示して1ラウンドが始まります。
各ラウンドは5つのアクションフェイズからなります。いずれかのプレイヤーに選択されたアクションのみが実行可能になります。
- 探索:2枚カードを引いて1枚保持。
- 発展:発展カードを場に出す。コストの支払いが必要。
- 移住:ワールドカードを1枚出す。コストの支払いか、軍事力が必要。
- 消費:商品を出荷して、カードを獲得したり、勝利点トークンを得る
- 生産:商品が置かれていない全ての生産ワールドに商品を配置
発展・移住で場に出す「ワールドカード」も「発展カード」もどちらも勝利点に寄与しますが、発展カードはどちらかと言えば自分の開発効率を上げるための補助寄りのカードであり、ワールドカードは基本的な生産や消費用のメインで、勝利点やカードドローして稼ぐためのカードになります。
↓コストがダイヤ型になっているのが「発展カード」
↓コストが丸型になっているのが「ワールドカード」。各ワールドには色がついており、それぞれ生産可能な産物が異なる。
「生産」アクションで「ワールドカード」上に製品が生産され、「消費」アクションで勝利点、もしくはカードを獲得する。増やした手札を使って「発展」「移住」で更に場にカードを出して、生産力を高めていく、というのがオーソドックスな流れ。
軍事力システムも特徴的な要素です。特定のカードを場に出すと自分の軍事力が強化されます。ワールドカードは通常手札を消費して場に出すのですが、軍事力が高まると特定のワールドカードをコスト無しに場に出すことも出来ます(軍事力で征服したという設定)。
サンファンのように、純粋にカードコストを支払って場に出せるワールドもあれば、レースフォーザギャラクシーには、軍事力という無料で場に出せる選択肢もあるのが違いですね。
場にカードを出すことで、ドロー枚数が増えたり生産枚数が増えたり、コストが下がったり、軍事力が上がったり、ドンドン自分の惑星の生産力が向上していきます。場にカードを出してコンボしていく拡大再生産系のシステムが入ったボードゲームです。
ちなみに、自分が選択したアクションのプラス特典は以下の通り。
- 探索:3枚カードを引いて2枚保持。もしくは7枚カードを引いて1枚保持。
- 発展:発展カードを出すコストがマイナス1。
- 移住:ワールドカードを1枚出した後にプラス1ドロー。
- 消費:得られる勝利点トークン2倍。もしくは、売却した商品に応じて大量ドロー。
- 生産:使い切りの単発生産ワールドにも生産が可能。
これら5アクションのうちプレイヤーに選択されたアクションのみを実行したら1ラウンド終了。ラウンド終了時したら次のラウンド。再度全プレイヤーがアクションを選択する。
人数×12点用意されている勝利点チップが尽きる。もしくは、誰かが場に12枚のカードを出す。これでゲーム終了。勝利点が最も高いプレイヤーの勝ち。
レースフォーザギャラクシー第二版の第一版との違い
第一版とは以下の4つの要素が違います。
- 新たな初期ワールドを6枚追加
- 5枚のカードの改定
- ターン進行例のブックレットが追加
- 色覚多様性対応
初期ワールドは全プレイヤーにそれぞれゲーム開始時にランダムで配布されるワールドカードになります。この初期ワールドによってその後のゲーム性がかなり変わってくるといっても過言ではありません。その初期ワールドの種類が6枚追加されます。これはそれなりに大きな変化ですね。
更にゲーム内のカード5枚の内容が調整されています。正直強くなったのか弱くなったのか微妙なラインです(笑)
ブックレットは参考程度に読むくらいでしょう。
色覚多様性への対応は他の人より色の区別がつきにくい方への配慮で、昨今様々なボードゲームで見られている良い対応です。
レースフォーザギャラクシー第二版 レビュー
まさかのレースフォーザギャラクシーの再販(正確には第二版ですが)。2010年の日本語版の発売以降、10年以上全く音沙汰がなく、完全に日本語版は絶版と化していたボードゲームだったわけですが、まさかの再販。
正直気になっていたけど、気になったころには絶版プレミア価格になっており、手が出せなかった人は多いんじゃないでしょうか(私もその一人です)。
私は特にSFに特別思い入れがあるわけではないのですが、不思議とこのレースフォーザギャラクシーの世界観は好きですね。黄色の生産施設が最も価値が高く「エイリアンの技術」というかなり抽象的な表現になっているのも良いですね。
↓SFチックな得点チップ。凄い抽象的ですが凄いSFチック。
ホビージャパンさんだけの話では無いですが、昔の良きボードゲームの日本語版がピタッと発売が止まって、再販されなくなってしまうというのは良くある話ですが、レースフォーザギャラクシーに関してはしっかり第二版を日本語化して再販してくれました。
プエルトリコやサンファンのようなヴァリアブルフェイズシステムは、そもそも珍しいと思いますが、このレースフォーザギャラクシーは更に珍しいシステムだと思いますね。全員が同時にアクション選択して、選択したプレイヤーだけ大きな特典を得られる、というのは中々無いシステムです。他の人のアクション次第で毎ターンの自分の楽しみが増えるということで、個人的にはサンファンよりもレースフォーザギャラクシーのシステムの方が好きです。
カードの効果がほぼ全てアイコン化されているのが特徴で、慣れるまでは大変かもしれませんが、慣れるとかなりスムーズにゲームを進められるようになります。このゲームはなれてきてからが本番かもしれません。
古めのゲームで、かつ大人気作品なのでかなり研究されており、巷には既に様々な戦略が広まっているのも特徴でしょうか。私はそこまでガチ勢ではありませんが、多様な戦略を楽しみたいですね。
基本カードベースのゲームなので、拡張も過去大量に出ています。それら全てが魅力的で一度プレイすると全ての拡張が欲しくなるでしょう。第一版はホビージャパンさんは拡張を途中で出すのを止めてしまっていますが、今の日本のボードゲーム人気があれば全拡張を出してくれる気がします。第二版の拡張楽しみですね。
実はこのレースフォーザギャラクシーは、ソロプレイでも人気のボードゲームで、毎年のBGGのソロプレイランキングで30位以内とかなり高順位の作品です。拡張で入るソロプレイが人気なのか、ファンメイドのソロプレイバリアントが人気なのかはわかりませんが、ソロプレイ好きボードゲーマーとしてこれは非常に楽しみですね。入手出来たらソロプレイも楽しんでみたいと思います。
レースフォーザギャラクシー第二版 内容物
- 初期ワールドカード 11枚(62.5×87.5mm)
- ゲームカード 109枚(62.5×87.5mm)
- アクションカード 28枚(62.5×87.5mm)
- 2人用アクションカード 8枚(62.5×87.5mm)
- 早見表 4枚
- 勝利ポイントチップ 28枚
- ラウンド進行例
- ルール
レースフォーザギャラクシー第二版 のスリーブ
レースフォーザギャラクシーは、スリーブのサイズは通常のトレーディングカードのサイズと同じ63.5mm×88mm系ですね。
- 62.5mm x 87.5mm:156枚
レースフォーザギャラクシー第二版 紹介のあとがき
以上、ボードゲーム「レースフォーザギャラクシー」第二版のゲーム紹介でした。
レースフォーザギャラクシーは古き良き名作の1つで、古いと言いつつも未だに根強い人気を誇り、現役プレイ勢もまだまだ多い作品です。その絶版だった日本語版が再販されるということでこれは入手しない手はないでしょう。
個人的にはアークライトさんの「電力会社」の再販時のような待ってました感があります。ボードゲーム好きなら一度はプレイしてみて欲しい作品の1つです。
未プレイの方は是非プレイしてみてください。
スポンサーリンク