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スピリットアイランド精霊紹介「大海の飢えた一飲み」

スピリットアイランド海の精霊のレビュー記事です。

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今回はスピリットアイランド基本セットの「大海の飢えた一飲み(Oceans Hungry Grasp)」をレビューをしていきたいと思います。

海を縄張りとする海岸最強精霊です。

今回のスピリットアイランドの記事から、使い方の更に難しい上級精霊となります。初級精霊に比べて、能力が増えて選択肢が増えたことで複雑さが増し、更に大きなとんがりと制約を持っていることで複雑さがましています。

海の精霊 概要

ぱっと見て、そこまでおかしな能力を持っているようには見えない、普通な雰囲気の「海の精霊」。私のブログでは文字数制限から「海喰い」と呼んでいきます。

海の精霊 能力値

精霊ボードの裏側に書かれている参考能力値は以下の通り。あの裏面の能力値は結構アバウトな長さになっているのであくまでも私の目視による参考値です。

  • 攻撃:9
  • 制御:6
  • 恐怖:6
  • 防御:5
  • 補助:3

見た目と名前の通り「海」と「海岸」特化の精霊です。走攻守、全体的なパラメータはかなり優秀ですが、海岸沿いにしか住居展開できないという非常に強烈な制約を持っています。

対海岸に関しては攻撃と恐怖と制御はこのパラメータに+αしても良い位には強力です。一方で内陸地に対してはからっきしなので平均したらこれくらいのパラメータになるということでしょうか。

海の精霊 成長の特徴

見た瞬間にハテナマークになること間違いなし。他にはないこの精霊特有の成長が目白押し。

・任意の海洋に住居2を配置可能

んん???と思うかもしれませんが、何と海喰いは他の精霊では全く使用されない「海」の土地を根城とします。何と海洋マスに住居を置くことが出来ます

更に凄いのは複数人プレイだと他のプレイヤーの海洋にコマを置くことが出来ます。つまり島ボード上の全海洋に影響を与えることが出来るわけです。

まさに海の精霊。

・海から湾岸地に住居コマを移動させることが出来る(満ち潮)

海の満ち引きシステムが実装されています。特定の成長で満ち潮のごとく海から海岸沿いに住居が移動します。しかも全ての島ボードの海域から一気に移動します。

まさに海の精霊。

ちなみにこの満ち潮による住居の移動は強制です。

・湾岸地から海に住居コマを移動させることが出来る(引き潮)

先ほどとは逆で、満ちた海が海岸沿いから海に引いていきます。これがあるので、海岸沿いの家への攻撃をしたり引いて住居を守ったりできます。

まさに海の精霊。

住居を湾岸にキープしておきたいために、引き潮の方はやらない方が良いことがありますが、こちらもルール上は強制です。これが結構ムズイ。

海の精霊 精霊力と使用カード枚数

精霊力の成長はワーストです。

初期0でMAXで2というポンコツぶり。しかし成長に応じてエレメントがガッツリ手に入りますし、この精霊は倒した侵略者を精霊力に変える特殊能力を持っているため、この精霊力の低さは全く問題になりません。

使用カード枚数の成長速度は普通です。

3回成長で3枚使用可能になり、早くもなく遅くもないという感じ。

海の精霊 固有ルールと先天能力

固有ルール:「大海にある者」
効果:あなたは海に住居を置ける。しかし内陸に住居を置けない。あなたの土地のある海洋は湿地として扱う。海洋に移動させた侵略者やダハンは溺死する。

海食いの海たる所以の能力です。この能力にこの精霊の楽しさが詰まっています

海洋に住居を置けるというスーパールールですが、内陸に置けないというこれまたスーパールールです。なので特にソロプレイだとこれが非常に重く厳しい。

この精霊の面白さであり、悩ましさであり、難しさです。

固有ルール:「溺死」
効果:溺死したコマは破壊される。溺死した侵略者コマを保持して置き、プレイヤー人数分だけのコマのHPを支払うことで、精霊力1を得る。

更に海に引きずり込んだコマは何と溺死、つまり破壊されます。ダハンも同じく破壊対象となります。

凄いのは他のプレイヤーが侵略者を海食いの住処のある海域にコマを押し出しても溺死します。なのでただの押し出し能力が破壊能力に変化するということです。

これが凄まじく強く、困った敵はとりあえずガンガン海に押し出していけば綺麗になります。

また、溺死した侵略者は海食いの養分となります。1人プレイだと溺死した敵のHP1で精霊力1を得ることが出来ます。例えば都市を溺死させると精霊力3が得られます。

4人プレイだとターゲットの敵は増えますがその分養分にするコスパが悪くなります。HP4で精霊力1。例えば、都市1と遠征隊1でHP4なのでこれで精霊力1が得られます。

これがあるので毎ターンの収入は少なくても、精霊力はかなり潤沢に溜めることができます。プレイ人数が少ない方が効果は強いです。

先天能力:「船の粉砕」
効果:エレメントに応じて、1~4恐怖

優秀な先天能力です。コストは非常に安く、序盤から簡単に恐怖を蓄積することが出来ます。ほぼ毎ターン発動させて蓄積させていきます。海食いはその存在だけでガンガン恐怖を与えることの出来る精霊ということですね。

射程0の湾岸ターゲットという制限ですが、この精霊の海洋は湾岸の湿地扱いなので、エレメントさえ溜まっていれば必ず発動できます。

先天能力:「岸を割る大海」
効果:エレメントに応じて、町1溺死、もしくは、都市1溺死、もしくは更に町か都市を1溺死

優秀な先天能力です。沿岸限定ですが、これで厄介な都市をそれなりに簡単に排除可能です。ただし、こちらは射程0で町か都市が無い土地に発動させては意味が無いので、事前に海を満ち潮にしておいて、湾岸部に住居を移動させ、そこから発動させる必要があります。

カード回収した後の引き潮状態のため、この能力を発動させられなくて、湾岸沿いが苦しいことになるのは、海食いあるあるです。一手間違った…と感じることは良くあることでしょう。

海の精霊 固有能力カード

海の固有ルールとマッチした固有能力カードが目白押し。

スピリットアイランド海の精霊のレビュー記事です。
引用:こちら

固有カード:貪欲な潮流
効果:2恐怖、防御4

恐怖値も強く、防御値も強い。

固有カード:潮の恵み
効果:対象の精霊は精霊力2を得て、自分の土地から町1とダハン2までを押し出して良い。あなたの海洋に押し出されたダハンは溺死せずに任意の湾岸に移動する。

変わった補助能力効果。ダハンを一気にワープさせるために使用が可能。

それ以外は町を溺死させるための能力。

固有カード:陸に住む者の飲み込み
効果:遠征隊1と町1とダハン1を溺死。

かなり強力な固有カード。湾岸限定だがこれ1枚で単純な遠征は完封できる。無理にダハンを巻き込む必要はないので、ダハンは事前に移動させておきましょう。

固有カード:深海の呼び声
効果:遠征隊1を集める。海洋が対象の場合更に遠征隊1を集める

かなり強力な固有カード。最大2体の遠征隊を海洋に引きずり込んで溺死させられる。「陸に住む者の飲み込み」と合わせて海岸沿いの遠征隊と町はいとも簡単に消滅する。

海の精霊 簡単な攻略とコツ

ソロプレイだと内陸に手を出す方法がないため、非常に難易度の高くなる精霊

海辺に対しての処理能力が気持ち良い一方で、内陸に対しての処理能力の低さが嫌になる。

内陸に町や都市が建った瞬間に、恐怖LV1/2/3では大体勝てなくなる。それらを対処する前に更なる町や都市が建ってしまい手が付けられなくなることが多い。

ソロプレイでの対応手段は幾つかある。

①射程の長い能力や射程強化能力を獲得する。

②内陸に土地を置ける大能力カードを獲得する

③内陸は放棄してやられる前に恐怖を溜めて恐怖勝利を狙う

①は、射程を伸ばす能力や射程がそもそも2や3と長い能力があるためそれを使用する。射程が長いカードが出た場合は優先的に獲得していった方が良い

射程2位だとある程度の土地をカバーできるが、内陸の奥地には1マス届かない島が多い。

②は、大能力「断固たる要求」を使います。通常では配置不可能な土地に住居を置くことが出来る大能力カードで、内陸地に進出することが出来ます。更に防御20というオーバー気味な防御力も付くため、これ1枚で大体の内陸地の状況を好転させることができるはずです。

③は、そのまま恐怖勝利狙い。幸い恐怖値を溜める能力はこのゲーム内でもトップクラスです。恐怖の精霊2体の次くらいの性能を誇ります。

内陸は荒れ放題やられたい放題ですが、LV0の敵だとそこまで苦労しなくても毎ターンの恐怖生成を駆使して恐怖勝利を狙えます。ただ、内陸地がやられ放題のままという歯がゆい微妙なプレイなのは否めません。

マルチプレイだと、他のプレイヤーの海岸に出現して、他プレイヤーの海岸も対処することが可能です。そして全て同時に潮の満ち引きするのが面白い。

一先ず全精霊の島ボードの海に登場させるように立ち回るのが良い気がしますね。可能なら1つの島ボードに最低2つずつ住居を置いていきたいところです。

海岸線は海食いの独壇場なので大体カバーしきれますし、内陸は他の精霊に任せてフォローしてもらうのが良いでしょう。協力プレイならではのシナジーが特に大事な精霊です。

海岸線攻撃時に難しいのは、強力な都市破壊固有能力の射程が0である点。都市を簡単に消滅させることの出来る雷鳥以上にお手軽で強力な能力ですが、射程が0のため、引き潮の後で使おうとしても住居が海岸線に無く、海洋にしかないため使えない。。。ということが良く起きます。

なので、潮の満ち引きタイミングを考えるのが非常に重要です。大量の町や都市が建っている海岸線を守りたくても一手遅くて守れないということが良く起きるので、常に潮の満ち引きのタイミング・テンポを考えなければなりません。

しかし、引き潮は捨て札回収とセットなので、何も考えずにプレイすると大体使おうと思った時には住居が海岸沿いにはなくなっているということがしょっちゅうです。

これと島の広さが相まって、マルチプレイだとわけがわからなくなるかもしれません(笑)

流石は上級精霊です。ソロプレイだと自分の土地にしか住居を置かないので、大して潮の満ち引きを意識せずとも海岸線は大体守り切れるでしょう。

海の精霊 レビュー

  • 強さ:★★★★☆
  • 好み:★★★★★

海の精霊楽しいですよね。個人的には大好きな精霊の1つです。私の記憶上はマルチプレイでの使用頻度がかなり高い精霊ですね。

正直こんなのよく考えたと感心する精霊で、このスピリットアイランドを凄いと思う理由の1つでもあります。他の精霊ではほぼ意味が無かった海洋の土地を、まさかここにきて使い始める精霊が出てくるとは。そして潮の満ち引きを模した住居移動ができるとは。初プレイ時はかなり驚いたと同時に感心したのを覚えています。

変わっているが良く出来ているこの特殊なルールに感心すること間違いないです。

流石に初心者がプレイするには複雑すぎますが、わけがわからないレベルではありません。

また、確かに強力な精霊なのですが、内陸に住居を置けないという点が非常に大きなデメリットであり、また潮の満ち引きを上手くコントロールできないと活躍できないため、無条件で強力というわけでもないのがポイントです。

使いこなすことが出来れば強力ですが、下手するとかなりやらかしてしまうポテンシャルも大きいです。

1人プレイ時の内陸地がどうにもならない苦しさはちょっと気持ちよくないので、できれば2人以上の複数人プレイで気持ちよくなりましょう。海岸沿いに関してはかなり気持ちよくなれること間違いなしです。


以上、海の精霊である海食いの紹介でした。

次回はスピリットアイランド基本セット最後の精霊の紹介です。

▼スピリットアイランドのゲーム内容とルール紹介はこちら

▼スピリットアイランドのFAQ関連の情報まとめはこちら

6 COMMENTS

だちゅ

潮の恵みはソロ時に唯一内陸に干渉できるカードの認識なんですがあってますかね?
自分の土地=島どこでもと理解してるのですが。

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TEENO

>だちゅさん
「自分の土地」=「自分の存在マーカーが置いて有る土地」のことですね。
なので、海岸線沿いにしか存在マーカーを置けないこの精霊では、内陸に干渉できません。
FAQに書いておきます。

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だちゅ

そうなんですね!
めちゃ簡単なモードでやってたのか、内陸はいかに早くいいカード引けるかっすかね。
正しいルールでリベンジしてみるっす!

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TEENO

>だちゅさん

「自分の土地」という表現は、私も結構間違ってプレイしてました(笑)。
それこそ自分の島ボード全てを指すと勘違いして、都合よくプレイしちゃってましたね。

海のソロは内陸が厳しすぎるので獲得カードにかかってますね。そんな都合よく射程長めのカードが来ないことも多いので、大体滅茶滅茶になります(笑)

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ラグラージン

正に海喰いですね。
飲み込んでると言うよりも侵略者を次々に食っていってる感が楽しいですよね。
侵略者を養分にして、大能力を次々にぶっ放してる様はこのゲームの醍醐味な気がします。
大能力を取っ替え引っ替えしてる内に内地の処理が出来るし、不安カードも毎ターン炸裂するので、ソロも最強クラスなんじゃないかと勝手に位置付けてます(笑)

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TEENO

>ラグラージンさん
コメントありがとうございます。

この精霊の能力を見た時このデザイナーは天才だなと思いましたね。
まさか他の精霊では全く意味がない海の土地を使ってくるとは・・・
マルチプレイで全ボードの海岸に登場するのも面白いです。

侵略者をガンガン養分に出来て、過剰なくらいに精霊力溜まって爽快ですよね。
ただ、内陸対策が非常に困難で、私はソロだと結構苦戦していた記憶が強いです。
拡張入れるとまたプレイ感違うかもですね。

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