今回はフダコマ広場さんよりゲームマーケット2022年秋に発売されたばかりのボードゲーム「LIFE」のゲーム内容を紹介していきます。
防災をテーマに、遊びながら防災について学べる協力型のボードゲームになっています。
ということで「LIFE」がどういうボードゲームなのか、ルール紹介とレビューを交えて説明していきます。
LIFEの基本情報
デザイン | Hajime Toyoizumi, Yukimasa Kabeya |
---|---|
プレイ時間 | 30~60分 |
プレイ人数 | 3~6人 |
対象年齢 | 10歳以上 |
販売・版元 | フダコマ広場 |
発売日 | 2022年11月(ゲームマーケット先行販売) |
希望小売価格 | 3,500円 |
LIFEのボードゲーム概要
このゲームの根底にあるのは2つ。
①災害対応力として重要な「自助」「共助」「公助」を体感すること。
「自助」・・・まず家族や自分自身の身を守ること
「共助」・・・地域やコミュニティなど周囲の人たちが協力して助け合うこと
「公助」・・・市町村や消防、都道府県や警察など公的機関による救助・援助を受けること
これらを、ゲームの中でどう効果的に実施するかがゲームのカギになってきます。
コミュニケーション力も、思考力もフル稼働させて遊ぶゲームになり、最後には、仲間みんなで大きな達成感を味わうことで刷り込まていきます。
②自然災害は「予測不可能」そして、「連鎖」がありうること。
災害を乗り越える準備をしていても外れることもあれば、二次災害の方が甚大な被害をもたらすこともあります。
これらの災害を体感しながら、仲間と一緒に乗り切るゲームになっています。
「LIFE」クラウドファンディングページ
LIFEは、遊ぶことで防災について学べる協力型ボードゲームです。
災害の多い日本において、防災は非常に重要なテーマになっています。
実際に地方の自治体での活用が検討されるなど、防災に対する学びの一環として注目されているようですね。
LIFEのルール概要
LIFEのルールを簡単に説明していきます。
全体マップ
LIFEの全体マップはこんな感じになります。
「避難所タイル」を中心に「6枚の地形タイル」が配置され、その外周にプレイヤーの「自宅タイル」が配置されます。
また、離れに「図書館タイル」が配置されます。
全体の流れ
- 防災フェイズ
- 災害フェイズ
このゲームは災害に備える防災フェイズと、実際に災害が発生する災害フェイズに別れています。
①防災フェイズ
防災フェイズではプレイヤーは2アクションまで実行できます。
- カードをプレイする
- 臨時食料を得る(ビギナールールでは未使用)
- 他プレイヤーにカードを2枚まで渡す(ビギナールールでは未使用)
- キャラクター固有能力を使用する(エキスパートルールのみ使用)
アクション:カードをプレイする
プレイヤーは毎ターン手札を5枚持った状態で始めます。
基本的には、各プレイヤーは手番で手札をプレイして、防災に備えることになります。
- お買い物カード:食料1を獲得
- 補強カード:補強1を獲得
これらは基本的なカードで「食料」は体力の回復に使用され、「補強」は災害の被害から守ってくれます。
一度に大量に使用することが出来、基本的には一気に沢山使っていった方が効率が良いです。
また、それら以外にも様々なカードが入っています。
- 避難所カード:避難所に移動する。被災する可能性が減り、食料も不要。先着1名のみ。
- ワクチンカード:感染症発生時にダメージを減らせる。
- 二次災害無効化カード:特定の二次災害のダメージを防ぐ。
多様なカードを駆使することでこの後の被災を乗り越えていきます。
避難所も被災はするのですが、自宅にいるより災害のダメージが抑えられます。避難所への移動はかなり重要です。
アクション:キャラクター固有能力の使用(エキスパートのみ)
難易度「エキスパート」では、それぞれ「キャラクターの固有能力」を使えるようになります。
防災フェイズで発動できる能力を持っているキャラクターは、1アクションを消費してその特殊能力を発動することが出来ます。
アクション:臨時食料を得る(ビギナールールでは未使用)
スタンダード以上の難易度では、かなり難易度が高いため、食料を確保できる「食料引換券」なるものを最初から全プレイヤーが1枚ずつ持っています。
これはゲーム中に1度だけ使用して、臨時で食料を手元に確保できるアクションになっています。
食料は体力回復に使用されるため、非常に重要なリソースです。
アクション:他プレイヤーにカードを2枚まで渡す(ビギナールールでは未使用)
防災は協力し合いが重要です。
このアクションでは、困っている他プレイヤーに手札を渡してサポートすることが出来ます。
補強カードなどは同じ種類のものを一度に使うと効果が高いため、このアクションで効率的に消費していくのは重要になっています。
図書館へ移動
全プレイヤーがアクションを実行し終わると、スタートプレイヤーは図書館に移動します。
防災中に何やっとんねん、という感じですが、なんと図書館では「学習カード」をめくって防災についての知識を学ぶことが出来ます。
このボードゲームの重要なイベントの1つです。防災・災害についてしっかり知識を深めましょう。
ちなみに「エキスパート」ルールだと突如サイコロチャレンジが始まり、ダメージを受けたり、勝利点を得られたりします。
災害フェイズ
災害フェイズでは「1次災害」カードとそのエリアをめくり、一定のダメージを受けます。
その後「2次災害」カードをめくり更にダメージを受けます。
体力10なのに、1ターンに7点ダメージなど、とんでもない威力の災害が襲ってきます。厳しいですね。
ここのダメージは防災フェイズで用意した「補強コマ」や「防災用カード」で軽減することが出来ます。
1日の終わり
防災フェイズが終わると1日が終わり、食料消費のフェイズになります。
全プレイヤーはまさかの体力2点減されますが、食料を1消費するごとに体力を1回復することが出来ます。
災害でダメージを受けた上で更に食料でのダメージ。中々えぐいですね(笑)
その後、プレイヤーは「勝利点1」を獲得します。
この勝利点を一定以上が集めるのが目的です。
手札を5枚にして次のラウンドを始めます。
ゲーム終了条件
- ゲーム勝利条件:勝利点が一定以上集まること
- ゲーム敗北条件:いずれかのプレイヤーの体力が0になる
難易度によって必要な勝利点は異なり、デキスパートルールだと必要勝利点は10です。
1日の終わりに1勝利点が得られるため、10日間災害を耐え忍ばなけばなりません。きついです(笑)
敗北条件はいずれかのプレイヤーのHPが0になることで、最悪一撃7点ダメージなどが飛んでくるため、結構簡単に敗北します。きついです(笑)
難易度は3段階
全てのルールが入った激ムズの「エキスパート」から、比較的簡単に「LIFE」のルールを学べる「ビギナー」など、3段階の難易度から選んで遊ぶことが出来ます。
ボードゲームに慣れている人は最初から「エキスパート」で遊んでも問題ないと思いますが、どんなゲームかを知りたい方は最初は「ビギナー」で遊ぶのが良いでしょう。
ただ、キャラクター固有能力は「エキスパート」からなので、ボードゲームにある程度慣れている方であればエキスパートから遊ぶのが良いと思います。
LIFEのレビュー
防災ボードゲーム「LIFE」のレビューになります。
ボードゲーム「LIFE」の最大の特徴は「ボードゲームを遊びながら災害・防災について学べる事」。これでしょう。
遊びながら防災を学べるゲームという、他のボードゲームには無いゲームフレイバーが非常に重要なボードゲームになっています。
このゲーム全体のシステムとして、防災で災害に備え、有事は隣人と協力しつつ、避難所に移動したりと、遊ぶことでそのまま災害の有事に必要な構えを学ぶことが出来ます。
また、毎ラウンド(強制的に(笑))読まされる、図書館の学習カードには、防災についての豆知識が沢山詰まっています。常識的に思える情報から私は全く知らなかった災害に関する知識など、一緒に遊んだメンバー全員で災害に対する知識を深めることが出来ました。
基本システムは協力型のボードゲームなのですが、基本的には自分の身は自分で守る必要があるようにできていて、食料や防災の備えを個々のプレイヤーで自分のためにしていくことになります。
ただ、1名の体力が尽きるとゲームオーバーというシビアな敗北条件のため、時には余ったカードを他プレイヤーに渡したり、特殊能力を他プレイヤーに使ってあげてフォローするなど、チーム内の協調も重要になっています。
難易度に関しては、正直激ムズです(笑)。
災害の現実はここまで厳しいのかと・・・災害の厳しさを強烈に感じることが出来る難易度になっています。
先ほども書きましたが、災害カードの引き次第では1ターンに、最大体力10点に近い9点とかとんでもないダメージを受けることがあるので、防災フェイズの備え無しではかなり厳しいです。むしろ備えあっても厳しいです(笑)。
流石にそこまでのダメージを受けることは稀ですが、毎ターン確実に被災によるダメージが蓄積していく仕組みになっていて、かなりジリ貧気味になります。
幸い難易度は調整可能になっているので、クリアが難しいと感じる方は、ルール調整して遊ぶのが良いでしょう。
このゲームの被災ダメージや被災場所などは完全にランダムで、運要素はやや強めなシステムになっています。なのである程度運が味方してくれないと上手くいかないようになっています。
運要素に加えて、ダメージを極力防ぐために、毎ターン誰かは避難所に移動するなど、チーム全体で協力しながら作戦建ててプレイしていかないと、とてもじゃないけど難易度「エキスパート」はクリアできません。
エキスパートルールからキャラクターの固有能力を使えるようになるため、これらの強力な能力を効率的に駆使してクリアを目指していきましょう。
本作品は協力型ボードゲームですが、戦略をガチガチに練って挑むタイプの協力型ではないので、フレイバーゲームが好きな方の方が良く楽しめるのではないかと思います。
LIFEの内容物
- 避難所タイル:1枚
- 市街地・臨海・山岳タイル:6枚
- 自宅タイル:6枚
- 図書館タイル:1枚
- 一次災害カード18枚
- 災害エリアカード:8枚
- 二次災害カード:10枚
- ホームセンターカード:1枚
- スーパーマーケットカード:1枚
- 補強ディスク:30個
- 食料ディスク:30個
- 学習カード30枚
- 勝利点カードとカウンター:1個
- サイコロ:1個
- キャラクターカードとトークン、コマ:6セットずつ
- 説明書:2枚
コンポーネントがかなりガッツリ入っていて、お得感・ボードゲーム感が凄いですね。
LIFE紹介のあとがき
以上、ボードゲーム「LIFE」のゲーム紹介でした。
防災を遊びながら学べる日本初のボードゲームとなっておりました。
気になる方はチェックしてみてください。
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